昨年の5月から始まった新型インフルエンザ問題。ピークの10月を乗り切り現在まで、学級閉鎖を始め、ワクチン問題等、国の対応の遅れのために市も市民も大変だった。ウィルスが変異して強毒性になったり、H5N1など新たな新型インフルエンザが発生するのが最も恐れられたのだが、まず、そういった危機は脱したようだ。
現在、1医院当たり一週間に新型インフルエンザの発生率が0.104と、低いレベルが続いている。しかし、市は
「引き続き"神戸モデル"(感染症早期探知地域連携システム)を活用した監視と情報共有を行って、再流行の兆しやウィルスの変異を監視する」としている。
それぞれの学校の実情に応じた対応になるものの、学級や学校閉鎖についてもその基準を変える事なく、「かぜ・インフルエンザ」による欠席率が急速に高くなった時(全体の10%〜15%が目安)、およそ3〜7日間の閉鎖を実施している。
同会議では最後に、神戸市新型インフルエンザ対策員本部長(市長)が、市民の皆様に向けてメッセージを出した。この中で市長は
「新型インフルエンザは市民・事業者・医療機関・行政が協働して取り組んだ結果、一気に流行する事にはなりませんでした。御協力に感謝します。しかし、神戸で6名が死亡し、観光業界や商業施設への風評被害があった事は、今後の課題と考えています」と訴えており、
「今回の経験をムダにせず、市民を守ります」と力強く締めくくっておられる。
今年の卒業式の校長談話や司会でも、インフルエンザによる学校や学級閉鎖は話題となり、学生や教職員、保護者が困惑していると報告されていた。できれば、これで終って欲しい。こうして困難を乗り切れたのも全ての人々の協力によるもので、神戸人の素晴らしいところだと思っているし、宣言に近いメッセージの公表は良い区切り付けである。
そう言えば、尊敬する川島龍一先生が、今日から兵庫県医師会長として頑張って下さる。加えて今日は、私の誕生日。良いメッセージを貰ったものだと、感謝の念ひとしおである。