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2010年 03月 29日 月曜日


▲神戸議会の取り組み等を報告
基調講演に続き、アスベスト専門家の二人から、しっかりとした調査報告。それに続いて、恐縮ながら私のアスベスト問題の神戸議会での活動を報告する機会が与えられた。そこで、私は… 神戸でこのセミナーが開かれた意義と意味を強調し、これからは日本アスベスト調査診断協会と行政がともに協力する必要があると発表した。


▲様々な質問に各分野の専門家が答える
その後行われたパネルディスカッションにもパネラーとして出席を依頼されていたので、勉強のため当局を呼んだり、過去の議事録等を読んで備え、コーディネーターの松村会長に花を添えるべく、神戸市の隠し政策を示して値打ちを付けたいと思い、担当者と相談もしていた。

それは、神戸市は「ある建物が解体される時、解体業者と事業主はアスベストなしと報告する事がよくある。多分、”錯誤”であると思うが、パトロールや市民・松村さんグループが発見して指摘しても”訂正”で済ましていて、ペナルティーはない。また、市は近隣の人々にアスベストの有無を告示するよう指導してもいる」というが、私の知る限り、おざなり。だが、そのような事から派生して、市はあらゆる情報を使って合法的な建築物情報マップを作成している事が分かった。これがあれば、解体の申請に「建物にアスベストなし」とあっても、照合すればアスベストの有無が効率よく発見できる。他都市ではほとんど成されてていない地道な努力で、市民を守れる。

これを指名された時に報告しようと思ってよく見ると、パネラー席に名前がない。驚いて抗議すると、パネラーに加えて下さった。後で説明を聞くと、報告かパネラーかのどちらかに絞ったのだそうだ。パネラーを見ると、各地のアスベスト調査診断協会の会長さんや建築士の方等、各方面で活躍されている方々だけに、迫力満点。松村会長もコーディネーターとして、うまく皆さんに発言の機会をつくっておられた。

質疑応答の中では、ある市会議員の「マスクの効用について」の質問に、マスクメーカーに答弁させる等、納得の回答を得ていた。私もマスクについて聞きたかったので、これは良かった。マスクは顔の形にあったものが大切で、その形を測定する機器もあるという。せめて、自分の顔がどんな形なのか知っておいた方が良いだろう。

シンポジウムの最後は、繁田副会長が
「日本アスベスト調査診断協会(NADA)に所属するアスベスト診断士は、平常時の『解体・改修』及び『地震・台風等』の災害による国民のアスベストばく露被害を根絶するために、NADA協会員すべてが保有する知識・情報・技術を駆使し、境界の総力を傾注して次のような取り組みをいたします!」
と前置きし、
  1. 適正なアスベスト事前調査及び診断の完全実施

  2. 災害時には行政機関と連携し、国民のアスベストばく露対策に取り組みます

  3. 平常時は解体・改修等の処理工事に対する適正工事のチェック診断及び適正指導に取り組みます

「以上の事を我々に与えられた『社会的使命』と捉え、誠実に実行する事をここに宣言する」

と、頼もしい”神戸宣言”をもって締めくくられた。

かくて成功裏に終わったセミナー。これをきっかけに、神戸市当局も日本アスベスト調査診断協会の存在を知り、決して当局と対峙する協会でなく、協調によって、市民の福祉と健康を守り得る、大切な仲間だと再認識することだろう。