▲相談に来られた
私の目を見ないで、辺りをくるくると見回しながら話される。二人とも大変だが、仲が良いのが救い。御主人は…
「きっと直してみせる」と笑われるが、少ししんどそうだった。「今こそ助け合うときだ」としか言葉が出なかった私は、実は先日、うつ病と神戸市内の自殺者についての勉強会に出たばかりだった。
▲神戸市の自殺者について学ぶ
目的は、
Generalist(かかりつけ医)とPsychiatrist(精神科医)の連携を緊密にすることで、かかりつけ医のうつ病の診断技術と対応力を向上させ、かかりつけ医から精神科医へのスムーズな紹介を行い、市内での自殺者数減少に寄与する包括的医療体制を構築することである。平成22年4月から本格稼働の予定で、市も447万6千円の予算を計上した。医師会の協力の下、市も重要な行政行為と判断した結果であるが、もっと計上しても良かったのではないかと思っている。
背景には、神戸市内だけでも、平成10年以後毎年300人の自殺者が出ている現実がある。平均すれば1日に0.7人。市内の交通事故死の6倍にもあたり、社会問題そのものなのだが、主な原因はうつ病だそうだ。最近、良く効く薬も開発されているようだが、昨日来られたご夫婦のように、何より周りの理解と助けこそ、絶対に必要なのである。