10時40分頃に到着し、交通整理役の社員の方から入り口で手渡されたのは、禁酒ドライブステッカーと、西田幸子とジェロのCD。既に菊正宗酒造の地元、魚崎南町5丁目自治会と魚崎川西自治会も出店され、賑わいだしていた。顔なじみの方々にご挨拶。すべての椅子席は酒席で、下戸の私は座る所がないから、すごすごと「嘉宝寄席」に向かった。
▲風情にあふれた酒造り唄
▲楽屋に慰労訪問
偶然にも、酒蔵を廻って名酒を探している加古川のKKさんにお会いした。思えば、福井の昌冨すしに集まったメンバーが再集合。おいしい話で盛り上がる。KKさんも食通のKさんに知らされて、毎年来られているようだ。が、KKさん曰く「蔵開きの中でも十指に入る程大きな蔵で、評価も高い。願わくば、吟醸酒を一杯200円位で少し飲ませてくれれば、(本物の)酒の味が分かる。おにぎりはどこの蔵開きにもあるが、できれば自前が欲しい。米は酒のイメージに繋がっていく」。いかに名杜氏がいても、経営者と気が合っていないとダメで、いい酒ができない云々…。私も、興味深くうかがった。
4人でシシ鍋を食べ、酒談義を楽しんでから菊正宗記念館へ。Kさんは「大吟醸」をご購入。周囲には、お酒に因んだ商品がずらり。酒カレー・入浴剤・酒キャラメル・酒まんじゅう・奈良漬け・酒袋…そして、その酒袋で作ったバックに、アイスクリーム…。まさに、工夫を重ねた企業努力の結晶が並んでいる。Kさんはアイスクリームと酒カレーをご購入。館の階段に座り、3人で食べた。いつもながら、その抑えられた甘みとコクに、「うまい」と思う。
20人ほどの方に、どちらからおいでか伺ってみたら、東灘区の方はわずか3人で、加古川・川西・垂水・西宮・大阪・堺と様々。どうやって蔵開きを知ったのかを尋ねると、ほとんどの方が「友人から知らされて」とお答え。つまり、食通のKさんのように蔵開きのパンフレットを持って廻って下さる方がたくさんおられて、地元の東灘区の人が、知人や親戚に声をかけ、酒の地元にいる喜びを発信しているのだ。佳酒を愛でる郷土愛あふれる人々に囲まれ、実に良い一日だった。