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2009年 12月 18日 金曜日


▲感心するほどよく事前勉強して来られた記者
六甲アイランドの文化レクリエーション地区にマンションが建ったとのブログを見て、本日、毎日放送の報道局ニュースセンターからテレビ取材を受け、意見を求められた。記者もどこか別な筋からニュースを聞きつけ、このブログにたどり着いたそうだ。私のインタビューがいつか近々放映されるだろうから、あらかじめ私の考えをはっきりさせておきたい。よくある事だが… 20分ぐらい話をしていても、放送局の都合のいい所だけ編集し放映された結果、歪められたり、誤解を生む事がある。そのため。あらかじめ考え方を示しておきたいと思うのだ。

まず、結論は

  1. 当該地に隣接する、ウエストコート4番街・5番街等の既存の居住者に悪影響を与えてはならない。つまり、将来4番街・5番街を建て替えるような場合、既存不適格にならないようにする事。これが第一である。

  2. 新しく当文化レクリエーション地区に購入して来られた方も、等しく神戸市民である以上、日照規制がない事を理由に常識的な日照を奪われてはならない。従って、日照を新たに規制しなくても、日照が常識的な範囲で確保できるよう、市と事業者は努力して欲しい。


の2点に尽きる。

こうした事態に至った原因は、市が文化レクリエーション地区としてこの土地を販売する時、他の住居専用地区4番街・5番街より1m²につき34,000円も安価に販売しているのであるから、市民のために、転売されるときも文化レクリエーション機能を持たせるか、グラウンドとして使用されるよう強力な行政指導を行って然るべきだったのに、怠っていた。また、10年先には転売が可能だというのなら、あの文化レクリエーション地区は、六甲アイランド全体の調整の中にあって、日照規制をかけておくべきであったとも思う。市は、日照規制のない地区である事を購入する市民に周知させる処置を、事業者に対し担保する必要があったのではないか。

…とまぁ、以上が私の意見の主旨である。

解決するには、新たに当該地に日照規制をかけられない場合、市が開発業者の協力を得て、4番街・5番街に悪影響を与えないよう、十分な距離を保つ必要がある。また、現在の六甲アイランドブランズリビオから次のマンションまでの距離を、常識的な距離に保つ事。残った土地に関しては、事業者が自社の土地の範囲内で、上記の件を十分考慮して地区計画を立てた上で、都市計画で決定すること。このように、4番街・5番街地区はもとより隣接する建物に悪影響を及ぼさぬよう担保するべく、市民のために、市には汗をかいて欲しいものである。


▲カメラが回っていなくても、熱心だった
記者からは
「議会に陳情を出しては」
と質問された。
「当局も事業者も合法である以上、議会で『法律を曲げて下さい』とは言えない。しかし、合法だからと言って放置するのではなく、困ったり、不安を抱いたりしている市民にとって、市は公的な立場 ─ 特に、この件では無関係とは絶対に言えない立場でもあるのだから、問題解決に力を出すべきである」
と返答した。

なお、これはインタビューでは言わなかったことだが、場合によっては、正義であったり責任がなかったり、はたまた市民に忠実である事が、合法的である事と同意語でない場合がある。今回は古い事でもあり、現在の当局者は、本当に御苦労だと思う。同情もするがしかし、どうか、「合法的だという割り切り方で切り抜けたのでは、市民に申し訳ない」と、そう思って欲しい。