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2009年 11月 25日 水曜日


▲本会場の様子
第4回定例市会が開かれ、市長選挙で選出された後初の、矢田市長の施政方針演説があった。市長は今回の選挙の謝辞に続けて
「市長としての使命と責任を思う時、身が引き締まる。しかし、深刻な経済危機、及び、地球温暖化、新型インフルエンザ対策…そして何より、行財政改革を成し遂げ、2011年以後の総合計画を作成させる」
とした上で、
「これらを実行するために、1両年をめどに、民間人の副市長を登用する。さらに、民間人女性の幹部を登用する」
と言い切ったのである。「今後ともよろしく」と演説が終わった時… 拍手が大きく鳴り響いた。神戸市議を長く努めてきた議会人として、とてもうれしい一日だった。

この40年間で初めて、民間人の血を入れる事になったのである。私の知る限り、神戸市は、中央官僚から副市長をいただかず、ずっと純血人事をやってきた。思えば、かつて本会議で「中央官僚または民間人を登用するべき」と質疑した私に、当時の宮崎市長は
「人事は私の決定するものである」
と答弁した。つまり、議会が人事にまで入り込まないで欲しいという意思表示だった。あれ以来、質問は途絶えていた。

しかし、今回の選挙で本当に苦労した我が自民党の思いは固く、民間人副市長の登用が市民の民意を酌むものと思っていた。きっと、市長もまた今回の選挙の結果を考慮した上で、民意を酌みとって、判断を下したのだろう。

去ってゆく梶本日出夫・鵜崎功 両副市長は本当によくやってくれた。私にとっても、いろいろな思い出がある。共に多くの仕事をしてきた、信頼できる方々であった。梶本元副市長は、仕事のできる、度胸のある人である。鵜崎元副市長は頭のいい人で、震災の神戸市の被害総額を、たった一人で一晩で算出して東京へ乗り込んだ。その数字の正確さに国も驚いたのは、有名な話である。その基となる数字があればこそ、我々も国と交渉を進めていけたのであった。

思い出は尽きない。これで関係がなくなるわけではなく、餞別の言葉はないが、「市民のために、これからもよろしく」と言っておきたい。そして、市長から今般抜擢された中村三郎・小柴善博 両新副市長におかれては、市民のために共に全力を挙げて働かれん事を願う ── その一途で、信任のために、また変革のために、私は今日、本会議で起立したのだ。「市長、ご立派。大英断」である。