▲ほぼ満席の会場
▲映画と高齢者について講演する大森監督
第一部は医師免許を持つ珍しい映画監督、大森一樹先生の講演。今回は、介護をテーマにした映画「ドライビング Miss デイジー」と、NHKで放映された、岡本喜八監督が亡くなるまでの1年間の妻との闘病生活のドキュメンタリーフィルム「神様がくれた時間〜岡本喜八と妻 がん告知からの300日」について、「映画と高齢者」と題して語られ、「介護の困難さは、映画では表せない深いものがあるかもしれない」と、締めくくられた。
大森監督は、今日の為に半年前から約200本以上の映画を調べて、その中から上記2本をお選びになったそうだ。「監督は、本当に映画を愛しておられるのだなぁ」と分かるし、知的な喜びを与えて下さる。
続いて、東灘区医師会々長の西尾輝光先生 (耳鼻咽喉科) がコーディネーター役で、シンポジウムが開かれた。テーマは「高齢者医療と介護する人、される人のために」。辻秀次郎さん (介護経験者) 、福辺節子さん (理学療法士) 、神谷良子さん (神戸ライフ・ケアー) らをパネリストに、コメンテーターとして大森監督も加わっての、良いお話しだった。
特に、西尾先生ははっきり物を仰る。ニコニコしながらバッサリの話術は、大変勉強になった。先生の人脈は幅が広く、政財界及び芸能・芸術家など、多岐に亘る。それだけに、世間をよく知っておられて、面白い。あっという間の2時間半だった。
▲西尾先生の口をモゴモゴに、一瞬緊張が
こんな立派な会が、無料。この医療シンポジウムは、本当に区民の健康に役立っている。ある時は成人病、ある時は血圧。またある時は乳がんと、本当にありがたい。東灘区民は ─ 私も、その一人として、幸せだと思う。