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2009年 10月 13日 火曜日

神戸市営住宅等の指定管理者候補者の選定について、報告があった。実は、一週間前に書類をもらったものの、発表を禁じられていたので、今日まで我慢していた。とっておきのその内容は、先ず… 神戸市内の市営住宅を5つのブロックに分けて、管理する。5ブロックとは

  1. 東灘区・灘区・中央区

  2. 兵庫区・長田区

  3. 北区・須磨区

  4. 垂水区・西区

  5. 特別市営住宅


の5つ。1は日本管財K.K。2は株式会社ウェイズ。3は東急コミュニティー。4は株式会社ジークレフサービス。そして、5は大阪ガスセキュリティーサービス株式会社が担うことになるらしい。まだまだ最終決定ではないようだが、いずれも良い企業。神戸市に力を貸して下さるのは、ありがたい。


▲指定管理制度について、説明を受ける
しかし、疑問に思うことがある。例えば、1のブロックには12,000戸の市営住宅がある。それを管理するのに、上限6億4,600万円が支払われるのだが、肝心な部分 ─ 家賃の値上げ、補修等は神戸市が担い、当選した管理者は、市営住宅の管理上のサービスを向上させたり、市民の為になるような提案を市に提出して評価を受け、その結果に基づいて管理業務に携わる。その費用の上限が、6億4,600万円である。2ブロックもおよそ同じような事。 3ブロックは15,000戸くらいだから、もう少し高額になる。4ブロックも12,000戸位だからおよそ1ブロックと同じだろう。

問題は「本当にそんなにお金がかかるのか?」という事である。「わざわざ指定管理しなくても、直接管理では」と尋ねると、「以前はもっとかかっていて、指定管理でコストが低くなりました」と言う。

もう一つ。5ブロックの内、市外業者が管理するのが3ブロックあり、半数以上なのが、私には不満である。市長も議会も「神戸市の税金を使うのに、できるだけ市内業者にして欲しい」と30年間以上要望しているというのに、これでは困る。この事については回答なし。

おそらく市内業者が応募しなかったか、提案内容が悪かったのかだろうが、それにしたって、少しは考えて欲しい。市民の税金を、みすみす東京や大阪に持って行かれては、地域経済循環を阻害する。

ところで、これらの指定管理者の管理運営がうまくいっているかどうかの評価は、行財政が「状況評価」として、やってくれている。税金がうまく使われているかどうか5段階に分けて採点するもの。

例えば、平成20年度の管理運営状況については、市内のいろいろな施設549ヶ所を評価。今回のような公募で管理している施設184ヶ所、公募外が365ヶ所。公募外は地域福祉センターや児童館がほとんどで、ご当地で自治会関係者等が担っておられるので評価するほどでもないのだが、公募で管理して下さっている施設184か所について、AAA(提案内容を上回った)・AA(提案内容よりやや上回った)が65ヶ所と、昨年の84ヶ所より悪くなっていた。A(提案所通り)は118ヶ所で、昨年の94ヶ所を上回った。 B(提案所をやや下回った)が1ケ所で、昨年と同じ。C(提案内容を下回った)は0で、昨年度も0である。

この評価によって、15.2億円が改善されたという効果が出ている。私も、このように評価を実施するのはいい施策だと、評価する。しかし例えば、指定管理を受けておきながら家賃を払わず、神戸市に1億円近い損害を与えたタワーサイドホテルの評価がB。これでは、他の評価も甘いのではないかと思わざるを得ない。そんな具合だから尚更、指定管理制度に伴う評価の制度については、もっと磨きをかけて、より良い制度にして欲しいものだと思うのである。