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2022年 10月 25日 火曜日

私も8年前、ロシアに視察に行ったりもしたのだが … 平和ボケしていると言われる日本も、実は本当にあぶないのかも知れないと、正直思ったのは… 国会にあたるウクライナ最高会議の議員の方々が、神戸市長と市会議長を表敬訪問された、10月20日のこと。

来庁されたのは、最高会議対日議員グループの共同代表、ハリーナ・ミハイリューク議員と、ヤロスラフ・ジェレズニヤク議員。それに、副会長のオレグ・セミンスキー議員と、加盟議員のロマン・コステンコ議員、オルガ・コヴァリ議員の、五名。神戸市は、久元市長と市会議長である私に、増田市長室長と、壇特国際部長が接受した。

許された時間は、なんと17時20分から50分の、30分だけ。慌ただしいこと、この上なかった。市役所1号館の14階にある第4応接室にお迎えし、挨拶と紹介の後全員が腰を落ち着けると、まずミハイリューク議員から、「ウクライナへのいろいろな援助のお礼と、継続についての要請」と「戦争が終わった後の、復興への協力についての要請」の、二つの来庁目的が告げられた。

久元市長が、現在47世帯77人の人々が神戸に避難されていて、出来るだけの事を協力している事や、今後どのような支援をするのか、同行されていた神戸学院大学の岡部芳彦 経済学部教授とも相談して、政府の方針に従いながら相談を続けていきたいと語ると、皆さん納得された。

戦後の復興については、「インフラの整備が大変でしょうから、私たちの水道や下水等の技術がお役に立つと思いますが、27年前の震災の復興については安井議長の方が詳しいので…」と言われ、私の発言の場を作って下さった。

私は、神戸の場合は港湾事業だったが、まずは主力産業の復興をする事。次に、元の姿にするのではなく、チャンスと捉え、新しいプランを実行する事だとお話しした。

その後、色々と言葉を交えた。軍人だというセミンスキー議員が「三日後には戦場に立つ」と話され、「現在のウクライナ市民が、どれほど砲弾音や銃声音に脅えていることか。今や子供たちが、音で武器を聞き分けるほどになってしまい、世界中でもっとも不幸な子供になってしまった」と言われたのには、とても心を打たれた。

平和は、祈ったり願ったりするだけでは守れない。まずは危険な国になっているのではないかと、自覚するべきなのだ。
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