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2022年 10月 18日 火曜日

私の、決して短くない議員生活の、全部の思いをこめたのは… 練りに練って準備し、20日も前に完成させ、ずっと机の引き出しにしまっていた、永年勤続45年表彰式でのお礼の言葉。

実は、予め表彰いただけることを聞いていたのだが、10月17日午前10時から開かれた市会本会議の終了後、私への表彰式が行われた。以下、その全文をご紹介申し上げたい。
「一言お礼のごあいさつを申し上げます。
ただいま全会一致で、市会議員在職45年の表彰議決をいただきましたことは、ひとえに皆様方の長年にわたる格別のご指導・ご支援のたまものでございます。心から厚く御礼を申し上げます。

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45年間、神戸議会に身を置かせてもらいながら思う事は、議会が神戸市150万市民にとって、いかに大切かつ重大な役目を果たしているかであります。
かつて、私が議員になる5年前の1972年に、神戸沖空港設置反対決議が26対42で可決されました。以来半世紀、神戸100年の大計に及ぼした善否。また議会提案とも言うべき神戸ワインを始めとした農業公園の建設、また地下鉄海岸線、そして医療産業都市構想などについて、色々と意見もあるところであります。

また、市民のためになされた当局提案に、変更や調整を求めたりする事も多々ありました。いずれにせよ、神戸議会の英知と先見性とバランス感覚は、150万人口の神戸にとっては最高決定機関であります。

神戸は全国47都道府県に置き換えれば、25番目に匹敵する人口を擁しています。特に神戸は、埋め立て技術から福祉までの様々な分野に秀で、国際会議の開催など外交もできる、優秀な職員を持つ都市であります。それにふさわしい神戸議会であらねばなりません。

久元きぞう市長の「議会とは適当な距離を保ち、緊張感をもって臨みたい」との言葉は、まことに、二元代表制の真髄であります。神戸市が近隣都市と異なり、専決処分がゼロに近い事でも、その意思が伝わります。我々議会は、そうした市長の意思にも、十分に相対せねばならないのです。
さらに私は、地方議会は中央の党利党略の構図から、少し距離を置く事も肝要だと考えるようにもなりました。

そのような中で45年間、まったく繊細かつ非才な私が議員活動を続けてこられましたのは、皆様のお陰です。
本日の表彰の栄誉にこたえるためにも、残りました期間、議長として、また一議員として、努力と研鑽を重ね、市政の諸問題に取り組み、一日一日を大切に噛みしめながら、爽やかに勤め終わりたいと、決意を新たにいたしたところでございます。

皆様方におかれましては、今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げまして、お礼のごあいさつとさせていただきます」
一つひとつ、努めてきた市議としての45年の歩みをかみしめながら述べた後に、「本日は、まことにありがとうございました」とゆっくりと、心を込めて言い終えると、議場中から拍手を頂いた。

議長室に戻る途中に、ある議員から「とってもいいご挨拶だったので、原稿を頂きたい」との声を頂戴した。本当に嬉しかったが、さらりと「ええ、届けます」と返答した。原稿をとまでは仰らないが、3~4人の議員や職員の方からも「心のこもった挨拶だった」とお褒め頂け、じっくり練った甲斐があって、良かったと安堵した。本当に、私を市会へ送り出してくださり続けた有権者の皆様や、共に働いてきた市議・職員諸兄のお陰だと、心に沁みて、じんわり「ありがとう」と、感謝で満たされたのだった。
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