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2022年 04月 08日 金曜日

神戸市職員の素晴らしいセンスに加えて、もう一歩の努力をすれば、税金が活きていくのではないかと思ったのは… 東灘区岡本の、「中島橋」に立った時。天井川をまたぐ橋で、できたのは、1954(昭和29)年3月と、78年を経ている。

先頃、その橋の両側の欄干の上に、眩しく光るまるい鉄パイプが付けられた。両側の欄干の高さが80cmと低いので、転落防止の為に、1100mmという高欄の規格を満たすよう、上に継ぎ足されたのだ。

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毎年、笹部桜の語り部をしいる私は、他地区か来訪される方々に、笹部博士の精神を伝えている。その帰り、欄干上の鉄パイプを見たが、よく光っていたせいか周りの風景になじまず、目を剥くほどの強い印象を持った。同じ付けるなら、もう少し気の利いたシックなものにして下さったら、と思っていたところ、その周辺に長く住んでおられるAさんから、同趣旨の事でメールを頂いた。

東部建設事務所に相談したところ、所長は知らず、デザイン等は現場に任せているという。時間がたつと馴染んでくるのかと思うのと、何人の方が異様に思うのか分からないので、考えてみたいとの事だった。まったくその通りで、皆がどう思うのかの問題だ。

行政が行う現場のデザインや掲示板などは、どのような基準で選考しているのか分からないところがある。かつて、御影公会堂の入り口の一番目に付くところに、文化財登録の標識が表示されたが、見苦しかったので、位置を変えて頂いた事があった。同じ税金を使うなら、地域に喜ばれるようなデザインにするために、せめて近隣の方々に相談するなどすれば、より税金が活きてくるだろう。

今回も、岡本は梅と甲南大学の町だけに、梅の模様や柄を入れたり、甲南の兜のマークを入れるなどすれば、行き交う学生さんが喜んでくれると思うし、それは、わずかな労力ではないだろうか。

私が40年前、岡本の十二間道路をまたぐJRの高架に、当時の東灘土木事務所にお願いして、梅とウグイスの陶板三枚を、殺風景な高架に貼り付けて頂いた。ちょっとしたことだが、それで岡本の梅の意識が高まり、美観も良くなったのだった。ちなみに、行き交う学生さんに聞いてみたら、多くが、「もう少し工夫してほしかった」「まあこんなもんか」との答え。褒められるには、もう一歩の努力や工夫が要りそうだ。