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2022年 03月 01日 火曜日

88年目の再出産がコロナ禍のさなかとは、これからが正念場だと… そう思ったのは、甲南医療センターの、グランドオープン記念式典。

コロナ禍の中とあって、約150名参加と人数をしぼりながら、席の間隔をあけての式典などが、令和4年2月27日午後1時から行なわれたのだ。

来賓者は神戸大学の藤澤 正人 学長、神戸大学附属病院の眞庭 謙昌 病院長、東灘区の植松 賢治 区長、東灘区医師会 の堀本 仁士 会長と、私。甲南会からの具英成院長他5名と、住吉学園の竹田 統 理事長他、全11名でテープをカットした。

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来賓の祝辞は、私も含め五人。私は、記念すべき式典にお呼びいただいたお礼を申し上げた上で、
「平生釟三郎先生が奥様の死を契機に、真に患者の為になる病院たれと1934年に創立してから、88年。本日2022年2月27日に生まれ変わったのですが、その精神は受け継がれています。素晴らしい記念日であります。
しかし、これからが大変であります。これから維持するために、地域の協力が必要です。かつて、27年前の阪神淡路大震災で当病院は二名の犠牲者を出しながら、まるで野戦病院のごとく市民の命をずっと守って下さいました。その御恩は、決して忘れていません。
また、今お越しの住吉学園の理事長の竹田統さんは、この甲南医療センターの敷地を安く貸して下さっていますし、この病院のまわりに歩道がなく、患者さんや近隣の方が危険な状況におかれていますので、歩道部分を神戸市に寄付してくださり、神戸市の手で歩道にして出来上がる予定になっています。
東灘区・灘区には市民病院がありません。ある意味では、当病院が市民の健康と命を支えて下さっています。したがって、もし当病院が経営困難に陥るようなことにならないように、私たちが守っていかねばなりません。
また、具院長になられてから、東灘人材育成コンソーシアムを設立して下さり、この東灘から福祉士や看護師等医療従事者の人材を育成しようとしておられます。こうした地元に密着した当病院は、地元に支えられています。私は、神戸の医療産業都市の提唱者の一人として、当病院がその中核を担って下さるよう願っています。
これから、日本中の人々が神戸に健康を求めて来て下さるよう。また、神戸はこれから、港湾・医療・農業の三つを大きな柱として、やってまいりたいと思っています。
本日の記念すべき日につどいました私たちが、88年ぶりに生まれ変わったこの病院のために、頑張って行こうではありませんか」
と、ご挨拶申し上げた。

その後、多分甲南関係の方々だと思うが、何人かが平生釟三郎先生の事を語られて、嬉しかった。具先生からは、「住吉学園の事を言って下さって、ありがとう」とお礼をいただいたが、医者の方々と違う面からの挨拶が喜ばれたのだろう。

いずれにしろ、まるで逆風の中での誕生である。生みの母たる我々には相当な覚悟が必要だと思った。
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11名でテープカット
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特別室からの眺め