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2021年 08月 10日 火曜日

何よりも、音楽文化の継承に寄与しようとの心意気がよかった。さすが東灘ロータリークラブと思わせる… あっさりとした後味のいい見事な記念行事だったのは、同クラブが発足50周年記念として神戸文化ホール・大ホールで去る2021年8月8日、日曜日の午後2時30分から催された、演奏会形式オペラ「アイーダ」"凱旋の場"。

パンフレット表紙
挨拶に立たれた会長の横山道男氏は、コロナ禍の中、来て下さった方々への謝辞を述べ、ロータリーの紹介をされた上で、「今回は、神戸における音楽文化に貢献するのを目的に、50周年の記念企画とした」と明るく語られた。私は、みごとな企画だと感動した。

舞台一杯に広がるフロット室内管弦楽団とアイーダ特別合唱団、加えて、アイーダ役は有名な並河寿美さん(ソプラノ)、アムネリス役として西原綾子さん(メッツォソプラノ)、アモナズロ役に西村圭市さん(バリトン)、ランフィス役に武久竜也さん(バス)、エジプト王に山川大樹さん(バス)。そして、要の、大切な指揮者として伊藤正先生。神戸東灘ロータリークラブの会員で、きっと、そうそうたる顔ぶれは、伊藤先生のご苦労によるものであっと思われる。

写真
私のところに黒正清子さん(写真左)が切符を持って来て下さって、ご招待頂いたのだが、ご無理を申し上げ、仲間11人で一緒に楽しんだ。なんといっても、生の音楽にふれるのは本当に、良い。心が豊かになると、感謝している。

記念事業に音楽の文化を選択されたのも、特に嬉しかった。神戸は時に文化不毛の地と言われるほど、文化が育っていない。市長もフルートコンサートを応援したり、奥様の影響もあってか音楽を大切にされているが、なかなかである。ジャズの街というが、ジャズを楽しむ店や場所は大変少ない。ウィーンに行くと、500円くらいであらゆる場所で音楽が楽しめる。まるで、市民のほうがが音楽の中にいるようだ。

そこまでとは言わないが、日本中の人々が医療と音楽は神戸だと訪れるようになるには、市民の楽しみとして定着し、誰もがアーティストに敬意と親しみを持たねばならないと思っている。

実は、今回お使い下さった神戸文化ホールも、解体される事になっている。ある日、栗原小巻さんがわざわざ議会に私を訪ねてこられ、「劇場は新しいのが良いのではなく、役者が使いやすく、音がよく伝わり、観客が見やすいのが良いのです。神戸文化ホールは、良い方です。これ以上のものができないなら、つぶしてもいいですよ」とまで言われた。

私は反対の論陣を張って、委員会で、新しくこれ以上の使いやすい劇場ができると分かるまでは、解体させないと約束を取った。今は、トイレなど各所の修理をしている。それだけに、文化ホールを使って頂いたのはとりわけ、うれしかった。

長く親しくしている舟元美智子さんが地元のみならずロータリーでも活躍されているお姿も拝見できた、夢のような一時間に、感謝。

会場写真