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2021年 07月 23日 金曜日

住民サービスの質は、結果がたいした事でなくとも、いかに対応できるかによって… 左右されるものだと思うが、首をかしげざるを得ない、残念な出来事があった。

入院中の友人を見舞って、自宅に戻り、猛暑で汗だくの着衣を着替えた四連休初日の7月22日の15時42分。東灘区北畑、保久良地区の、とある商店のTさんから、携帯に電話を頂いた。「店の西側、3.5〜4m幅の保久良山登山道の中央部分で、アスファルトの亀裂から水が流れ出ていて、不安です。昨日から出ていたのですが、今日はもっと出ていたので、東部建設事務所に電話しましたが、誰も出ません。なんとかしてください」と仰る。私も東部建設事務所に電話してみたが、何回電話しても、誰も出ない。

以前は、録音された緊急時のガイダンスが流れていたが、今はそれもない。前の所長の携帯番号は知っているが、現在の所長のは知らない。

現地写真
仕方が無いのでとりあえず現場に行くと、Tさんに加えて地元の区長さんも出てこられて、「しばらく雨も降っていないので、地下水では無いと思うが…」と、先日の熱海の土石流のこともあってか、心配しておられた。私は、東部建設事務所に行けば、誰かいると思うと言って、「今から行ってきます」と告げ、ふと、植松東灘区長の携帯電話番号を知っているのを思い出した。そこで、本当に申し訳なく思いながら相談すると、建設局休日・夜間緊急連絡センターの番号、0120-086-106をお教えくださった。ただし、後で調べると、この番号は「下水道に関する相談、公道の下水道のつまり」の問い合わせ先として案内されているものだった。

現地写真
植松さんはご自分で電話されて、対応している事を確認して、私に返信するほど親切に動いてくださった。私もそこに電話すると、すぐに出てくださり、なんと録音するとの事で、状況を説明した。対応してくださった方が、Tさんから電話を直接するよう依頼されたので、すぐTさんに指示通り、電話して頂いた。

40分ほどしてTさんからお礼の電話があり、私はよかったと思いながらも不満だった。Tさんの話では、私が詳細を話した方ではなく、他の人が出て、住宅内での水漏れ向けの、水道修繕受付センターの番号、0120-976-194を案内された。そこでTさんが電話すると、多分市道だと思うのでと、今度は水道局の0120番号を案内され、水道局の方が現場に来て下さる事になったそうで、「安心しました」との事だった。

私が初めの方に詳しく状況を説明していたので、市道なのは明らかなのに、なぜ違う方は水道修繕受付センターを案内したのだろうか。すぐ水道局に相談できればもっと良かったのに、問題が共有されていない。それなら、Tさんから電話をさせず、私の電話を受けた人が電話をして下さったら、すぐ水道局に案内できていたのではないか。こういう「たらい回し」は、極力避けて欲しいものだ。問い合わせてきた相手に説明を求めるのは良いが、その時には、関係者間で問題の共有ができるようにして欲しい。

さらに、この件の問題の核心は、上水道の水の無駄。老朽化などあって、上水道の管理はどこの自治体でも大きな課題だが、市民が発見しても、水道メーター「まで」の通報先がそれとして告知されていないのは、どうしたことだろう。調べてみると、どうやらこうした上水道の漏水調査業務は「一般財団法人 神戸市水道サービス公社」が担っているらしい。音響測定で漏水を発見するらしいが、目に見えて漏れているのは管轄外なんだろうか。

私は、漏水の防止は、貴重な水資源を無駄にしないだけでなく、配水にまつわる様々な費用の節減にもなり、さらに地盤が空洞化して道路陥没といった事態も避けられることから、全国の水道局が地道に取り組んでいる課題だと、阪神水道企業団議会議長も務めた経験から心得ている。水道管路の法定耐用年数は40年で、神戸は震災があったものの、耐震適合化は四割程度に過ぎず、今回のように、市民が発見してくださるのも、とてもありがたいことのはずだ。

にも関わらず、知らせの電話はたらいまわしにしたあげく、対処は連休明けに予定されているという。酷くなるようだったら、緊急対応するがといったことらしい。メーターから先の敷地内なら、契約者に課金される。それが、メーターより前で垂れ流しだったら、四日間ほったらかしでも構わないというのは、どうにも腑に落ちない。

今回の件で良くして下さった、休暇中の植松区長には本当に本当に申し訳なく、感謝している。ひとまずこれで、北畑保久良山地区の方々が、安心していられるようになった。

23日19時 追記
Tさんから、「5時までに、漏水を止めていただけました。ありがとうございました」との報が入った。休日にもかかわらずの、関係する方々、工事をして下さった方々のご尽力に、感謝。ありがとうございました。