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2021年 06月 15日 火曜日

日本でも珍しい「東灘次世代医療人材育成コンソーシアム」が土壌にあったからこそ、基本となる共通認識があって… 今回、迅速に価値観を共有し行動できたのだと信じているのは、甲南大学・甲南女子大学・神戸薬科大学の三大学が共同で、新型コロナウィルスワクチンの職域接種を実施する件。

この件の発表は、皆さん、各新聞やテレビの報道でご存じだろう。久しぶりに、良い事で我が甲南の名前が出たのと、裏で苦労された甲南医療センターの具 英成センター長の思いのひとつが具体化した事が、大変嬉しかった。

具センター長は、かねてから福祉や医療従事者の人材育成をしなければならないとして三大学に呼びかけられ、2018年11月に「東灘次世代医療人材育成コンソーシアム」を立ち上げられた。私もご相談を頂き、大賛成して区長とも相談し、三大学+甲南医療センター+区役所の五機関で結成する運びになった。

当時は神戸薬科大学の学長が大変熱心で、先頭を切って、まず健康のための市民講座を設け、市民が学生になって勉強した。また、各大学での看護コースや福祉コースでのカリキュラムに甲南医療センターの医師が出向いたり、カリキュラムの作成に加わったりした。

そんな具合に物事が動き出したというのに、コロナ禍に襲われ行動が中断していた。だが、ワクチン接種で社会貢献しようとの動きに変わった。

私は大賛成で、早速、何かと良くやっておられる植松賢治 東灘区新区長に連絡をとり、体制作りに向かった。

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甲南大学は、さすがに事務能力が高く機敏性があり、体制の裏方とリード役を務めて下さって、物事が一気に進んだ。これで、学生や教職員等約17,000人が接種できるようになる。会場は甲南大学内、講堂兼体育館で、各大学や構成団体は医師・看護師・薬剤師・ボランティアといった人材を出して下さる。さらに、地域住民へも別途、接種を検討されている。ありがたい事である。

久元市長は、「関係者の皆様の努力で、接種の開始に向けて具体的に進むのは大変ありがたく、期待しています」とのコメントを寄せている。私も、全ての方々がそれぞれの立場で市民の命と健康を守るために行動して下さった事が嬉しく、甲南大学の卒業生の一人として誇りに思った。

願わくば、さらに東灘区医師会も加わって頂いて、この新しい構想が市民にも共有され、東灘区が人材育成の町になると良いなぁ、と、これが、今の私の夢である。