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2021年 06月 08日 火曜日

子供の頃から猫好きで、猫の事は良く知っているつもりだった。でも… 百合の花に弱いとは…不覚だった。私の不明で、あんなに元気で良い子だった雌猫、チーちゃんを死なせてしまった。

様子がおかしくなったのは、5月28日から。先ず、おしっこをしない。便用の箱には行くが、何回も出たり入ったりするばかり。5月29日、朝一番午前9時に、開いたばかりの近所の猫専門の獣医さんに行って、血液を調べてもらった。すると、数値が高く、腎臓が機能しておらず、絶望。「点滴を打っておしっこが出たら、助かるかも」と言われて点滴をしたが。出ない。

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そのまま、足立ボランティアと相談して様子を見ていたが、水は飲むが出ないまま。そこで、夕方5時に、知り合いの大路先生に担ぎ込んだ。先生は一目見てすぐに「百合中毒です。家に百合の花をかざりましたか?」と仰る。そう言えば、一か月前にある方が仏壇に供えて下さった。私も百合は、花粉が嫌で苦手なのだけど、確かにチーちゃんも、その頃から様子がおかしかった。

先生が仰るには、「弱い子は3~4日で死にますが、この子は丈夫だったので、頑張っていたのでしょう」。悪いことには、さらに同じ方がまた百合を持って来て下さっていた。気づかなかったが、私は二重の苦しみを与えてしまったのだ。

先生は、「最善の手段は、手術をして機能しない腎臓を動かし、おしっこを作るしかないけれど、希望を持たないで下さい」と仰り、手術して、徹夜で見守って下さった。おかげで一時小便も少し出し、チャオちゅうるも食べたそうだと足立から報告が入り、歓声を上げた。

だが、それもつかの間。6月1日には足取りが重くなって、ついに餌も食べなくなって、虹の橋を渡ってしまった。

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16年もの間、チーちゃんに、夜「寝よか!」と呼ぶと、5分ぐらいたって迷惑そうに布団に入って来て、顔マッサージでゴロゴロと、喜んで共に寝てくれた。家を出る時には、照明もテレビもつけて出た。帰ると、私の姿を玄関で確かめ、5分もすると膝にのっては語り合い、テレビを見ながらの顔マッサージで、ゴロゴロと喜ぶ ─ そんな生活を、16年間繰り返してきた。

可哀想で可哀想で、丈夫でいい子だったのに … 涙が止まらない。今日も、ついテレビと照明をつけたまま、出かけてしまう。あの百合さえ無かったら … でも、持って来られた方を恨む訳にも行かない。そこで、心を切り替えるのだが、どうしても悔しい。

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大路先生によると、猫が百合の花に弱い事は、愛猫家以外ではあまり知られていないし、猫用の腎臓透析機器も少ないらしい。うちの子のために全力を尽くして下さった大路先生には、感謝しかない。

思えば、以前いた猫、ピョンも腎臓だった。ピョンが死んで淋しいでしょうと言って足立が連れてきたのが、チーちゃんだった。葬儀は足立家でしたが、今、その位牌は我が家で、ピョンの横に並べている。16年間、ありがとう。安らかに…