この議員提案に伴って、担当の経済港湾委員会で、地場産業であり神戸ファッションの主力ともいうべきケミカルシューズ業界と神戸の真珠業界からそれぞれ、日本ケミカルシューズ工業組合の
新井康夫理事長は、事前に条例案を見て下さっており、私たちに的確な示唆を与えて下さった。同理事長は「神戸シューズとして長田・須磨の靴メーカーが一致して、良い靴を作りたい。その時は、健康に留意する等の特色も加えたい」など、力強く語られ、婦人服の「イズム」の小田 倶義 社長も同様に、服においても健康が注目されていると紹介されたに。さらに、神戸コレクションでもケミカルシューズを高く評価しておられるそうで、「大きな問題は、デザイナーの育成ではないか」との私の質問に、「確かに大きな問題です。優秀な技術はあるのですが…」と応じられた。イズムの小田社長とは親しく、「お互い、コラボレーションを進めていくつもりです」との事だった。
続いて、大月京一会長が、世界観から神戸の真珠を語られたが、これは、楽しかった。
これから神戸真珠を支えるのは「信用」だと仰った。神戸の加工技術は、素晴らしい。加えて、良い真珠を神戸から出し、それが宝石として、「持ち続けることによって、資産価値が上がる ─ そうした真珠を売ることだ」として、
「私たちは真珠を売るのではなく、信用を売るのだ。これは、諸外国では出来ない。この神戸で、世界中の真珠の取引きが行われる。そのために、神戸を世界のパールセンターにする。今の香港から神戸に移す。しかしながら、中国は今の香港の機能を上海にそっくり移す計画で、すでに工事が始まっている。今が大切だ」
と、真剣に語られ、会長の商業哲学をも語られた。
真珠の生産者を守ること。良い真珠を作り、加工して値段を下げないこと。現に大月真珠には、このコロナ禍でバイヤーが来ていないが、ネットで良い真珠がよく売れているとの仰せだった。
私にとっては、興味もあるが、さらに夢にあふれた、良い話だった。