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2021年 03月 02日 火曜日

性善説前提でしか政策は出来ないのかなぁ、と思ったのは… コロナ対策一色だったこの一年の議会活動の、コロナ対策にまつわること。

もちろん、感染防止が一番だ。次いで、経済対策。医療関係者の苦悩とご苦労は、それはもう大変だった。甲南医療センターの具院長とは親しくしているので、何度も、医師や看護師が限界にきていると、生の声を聞かされた。

コロナ患者も受け入れているが、病院でもしクラスターが発生すれば、軒並み経営破綻する病院が出てくると訴えられ、甲南・神鋼・海星等の病院と、「出来るだけ市民のために頑張りますが、もしもの時は公で援助して頂けるように」と、市長に直訴したりもした。

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経済対策では、ベイシェラトンホテルの三輪屋総支配人の訴えで神戸市の6大ホテル、ベイシェラトン・ポートピア・オークラ・アナクラウン・オリエンタル等の社長と総支配人と市長との会議で、どの一つのホテルも神戸から撤退して欲しくないとの思いで、事業所税の減免を行い、多くのメディアで報道された。だが、これには大きな無念さが残り、今も続けて頑張っているところだ。

家賃補助も行ったが、自己物件で営業している、例えば町の酒屋さんやお米屋さんには何の手当も無い。お酒はスーパーかディスカウントショップで買われ、まさにこの間、自動販売機に切り替える店もあるほどで、たけのこ経営だと聞かされた。ある店主は「神戸が、酒蔵あって酒屋なしの町になります。灘の酒の文化と伝統を支えてきたのに、神戸に来た人は、自動販売機かスーパーで購入することになってしまいます」と嘆かれる。

久しぶりである地区のお店に食事に行くと、店の表に夜8時までと書かれていた。私が午後7時50分に帰ろうとすると、続々とお客さんが入ってくる。勘定を支払いながら「あれ、8時まででは?」と聞いたその返事が「いいんです、表に書いておくと6万円もらえるんです」だったのには、怒りと失望を禁じえなかった。

聞けば、その店だけではないらしい。また、本当に閉めた方が得になるらしいとも聞く。私は26年前の阪神・淡路大震災を思い出した。あの時も、いろいろな手当で不公平が生じ、要領のいい者が得して、真面目な者が損をすることがあった。足立ボランティアは「きっと罰が当たるわ」と慰めを言うが、本当に政策は難しい。

ともあれ、先月末日 … 2月28日で緊急事態宣言は解除された。だが、それで終わった訳ではない。政策はやはり性善説前提でしか出来ないのかなぁ、と思いはしても、最善を尽くしていきたい。