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2020年 12月 29日 火曜日

「我々の目的は商店街に来てもらうことだ」と笑う二人。年甲斐もなく始められた… 小さな町の、淡路島で獲れる魚の水族館。皆で応援しよう!!と、そう思うのは、決してそのうち一人が友人だから、ではない。

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南あわじ市福良に住む私の友人、76才の河野博さんが、先月テレビに出ていた。さびれる福良商店街の賑わいを取り戻すために商店の一家屋を借りて、小さな町の、淡路島で獲れる魚の水族館を、ご友人で75才の榊秀一さんと始められたというのだ。

熱帯魚店やメダカ屋さんから水槽をもらってきて、友人の漁師さんの協力で淡路島で獲れる色々な魚を集めた。タイにハモ、アジやタコ、カニとエビ、ハゲ…等々。二人は一生懸命に海から海水を運び、慣れない機械を使って生かしている。

福良小学校や中学校の子供たちが応援して、絵を描いたり、授業の一環として見学にも来る。近隣や兵庫県下の商店街の人々も、見学に来る。思わぬ反応にびっくりする河野博さんは、これを「ヨソ者でバカ者が、金ない・知識ない・魚ないでやっている。でも続けてみせる」と笑う。地域興しに必要な人材は、「若者・バカ者・ヨソ者」というが、そのうち二拍子が揃っている。

河野博さんは神戸大学教育学部を出て、南淡町を愛し、かつて、30年前には市長選に出馬もした。私や田辺さんを含め、神戸の友人が応援…というより、邪魔をしに行った。その時も、ポスターは手書きだった。わずかの差で落選だったが、彼は笑顔だった。

中国に進出し、10億以上の出資で起業するも破綻したが、それでも笑顔があった。私は、いつまでも子供心を忘れない、そんな彼が大好きなのだ。そう、それで「若者」の三拍子。良く動いて活気があり、常識にとらわれず、発想力がある。

一方の榊秀一さんは、27才で大阪から淡路島に来られて苦労を重ねられたが、淡路島が好きで、淡路島で二人の子供を育てられたことを嬉しく思い、淡路島に恩返ししたいと考えていて、河野博さんと意気投合して始められた。

二人は朝9時半から午後4時まで、詰めている。来る人の質問に答えるため、魚類図鑑をカンニングもする。しかも、無料なのだ。まるで、ドン・キホーテ物語。なんと楽しく、愉快で夢と温もりがあることか。皆で応援したい気持ちになる。私も先ずは、コロナ禍が静まったら、淡路に再びGoToだ。