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2020年 09月 29日 火曜日

ついに第1回目もダメで、最終回もダメ。足立ボランティアが「縁が無かったのよ」と言ったが、その通りだった。それでも… 神戸人の映画への思い入れとその質の高さを知ったのは、9月26日。フィルムコミッショナー、田中まこ前代表の神戸フィルムオフィスが20周年記念上映会を催しておられる、その最後、第8回目の、2001年製作のGOの上映にどうしても行きたかった。

整理券の販売が元町映画館で午前10時から行われるというので9時半に行くと、すでに多くの方々が並んでおられた。整理していた方が良い方で「多分、あなたは購入できないかもしれませんが、ダメ元でもいて下さい。もしかしたら、ギリギリかも」とお教え下さった。私の後に並んでおられた20人程の方々にも、私と同じインフォメーションを与えておられた。これで、覚悟が出来るというものだ。
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しばらくすると、私の後の列から中年の婦人が、素知らぬ顔で前の方へ割り込もうとして注意を受けた。続けて、若い男性も同じように注意を受けたのを見て、がっかりした。

やがて販売が開始されたが、結果はなんと、私の前で終わりだった。私の前の若い女性が、私の顔を見て「ごめんなさい」と一言。私は思わず「とんでもない。よかったですね」と答えた。なぜか無念さはなく清々しかった。

元町映画館の方もしっかりと管理され、時々情報を発信する等、さりげない親切を感じた。私は、こうして神戸の映画文化は育っていると思った。ごめんなさいと言って下さった方とはもう会う事もないだろうが、映画を観て行定勲監督と田中まこ前代表のトークセッションを聞く以上に、心が豊かになったように感じた。この方も、神戸の映画文化を育てて下さっているのだ。

映画発祥の地である神戸人、映画を愛好する神戸人の一人として、これからも質の高さを胸に抱いていきたいと思っている。