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2020年 09月 15日 火曜日

神戸では数少ない小説家、推理作家。貴重な方を亡くしてしまったと… それが分かったのは、メンバーである神戸甲南ライオンズクラブからの、ご逝去のお知らせで。ライオンズクラブも、神戸新聞の報道で知ったようだった。

ご逝去されたのは1992年に第14回小説推理新人賞を受賞された、作家の浅黄斑(あさぎまだら 本名 外本次男)氏で、享年74歳。私とは、ライオンズクラブを通じてのお付き合いだった。

ライオンズクラブのK.MDといって、麻雀同好会で年4回ほど景品を持ち寄って分け合うのだが、その時の景品集めを私がやっていた。彼はよく優勝されていたほど強くてよく考えられるので、私はイライラして負けてしまう。

神戸市生まれで、作品も兵庫県を舞台にした「墓に登る死体」などがある。頭のいい方で、あまり語らないが温かい人柄だった。奥様をとても大切にされた方で、長らく病気のお世話もされていて、私も相談を受けた事があった。奥様に先だたれてからは、一人暮らし。どうやら、孤独死だったようで、10日の共同通信報には「五日までに」とあり、警察による検証が行われていた。

いかにも推理小説家らしい最期だが、同氏の小説にはけっこうファンが多かった。その中のひとり、小林圭司さんは「いい作家で奥が深く面白かったのに…」とがっかりされていて、「安井さん、あんたも気をつけなはれ」といらない事を口走りつつ、大変残念がっておられた。

ライオンズクラブメンバーの仲間もがっかりしているが、スポンサーをしていたメンバーの志水利達さんは、高校・大学の同級生だったからなぁ〜と仰りながら、ずいぶん彼のために気を配っておられた。彼の本を買い込んで配っておられたし、浅黄斑氏の口数の少ないのを志水さんの人柄で補ったりされており、メンバーは目を細めて讃えていた。

私は、消防署との直結電話制度の「緊急通報システムケアライン119」に入っているのだが、私がもっと気をつけて、彼にもその制度を強く勧めていたらと、悔いている。どうか、安らかに。