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2020年 08月 22日 土曜日

東灘区の区民は埋立てで、かつての漁港や砂浜など、すべての海岸を失った。だから、須磨を見れば… 羨ましい限り。それが、時代の要請に応じた必然だったとしても、今振り返れば、なんとかするべきだったところも感じないではいられない。

そんな事を考えたのは、私の所属する経済港湾委員会で管内視察に出向いたから。去る8月21日午後1時15分、バスに乗り込んで、須磨のヨットハーバーに向かった。

須磨ヨットハーバーは、現在は株式会社藤田に管理委託されていて、運営の状況は良好。黒字経営を維持しつつ、保管隻数と市民利用の拡大を見込んでいる。令和二年の保管隻数は、229隻。総収容隻数は289隻で、レースなどによる外来艇の受け入れを考慮すると、余裕がないほどの状況だ。

当局の配慮でボートに乗りこみ、20分ほど海から視察。入口の状況や海水浴の人々への配慮など、良く理解できた。
写真 須磨海水浴場
一般市民のためでもある、おしゃれな展望テラス付きレストランも新設されていた。見せて頂いたが、ぜひ家族で行きたいと思えた。BBQプランで、一人5000円。ランチプランでも1300円・3300円とあり、良い感じだが、味は食べていないので分からない。
写真 併設レストラン
質疑で私は、「駅が近く利便性が良いというこのヨットバーバーを、将来の神戸にどう生かすか」と質した。辻英之局長の答弁は、残念ながら私の期待したような答えではなかった。
写真 ハーバー
万葉集に出て来る地名といえば生田と須磨と有馬くらいで、歴史に裏打ちされた神戸の宝と言って良いだろう。かつて宮崎市長は、「須磨をフランスのニースのようにしたい」と述べておられた。今は、須磨水族館を新築し、高級ホテルも誘致して、関西のリゾート地帯にしようとしている。それにふさわしい駅や、おしゃれな道のある町づくりなど、行政のやる事は多い。だから、そうした中でのヨットハーバーの位置付けを語って欲しかったのだ。

例えば、海の家のあり方や、冬でも賑わうような須磨ビーチを考えるなど、やる事はたくさんあるだろう。せめて、大切な白砂青松を守り、悠久のロマン漂う、品格あるリゾートを目指して欲しいと願っている。