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2020年 08月 14日 金曜日

お盆の間、仏教徒は人間の残酷性を省みる機会を持っては、どうだろうか。そう思ったのは… 暑く、青空が広がっていた月遅れ盆、迎え火の8月13日。

10階のマンションの我が家のベランダのミニガーデンにある三本のハイビスカスが、なんと11輪もの真っ赤な大きな花をつけ、上空に向かって真夏を告げていた。

写真 仏壇にハイビスカスを
亡き母は生前ハイビスカスが好きで、両親をハワイにつれて行った時に母がハイビスカスを髪にかざってうれしそうだったのを思い出した私は、手を合わせて、咲いているうちの一輪の枝を折り、仏壇に飾った。

飾ってから、ハイビスカスに悪いことをしたような気も。母が、「そこまでしなくても」と言っているようで、複雑な気持ちになった。明けて今日、14日は五輪が咲いていた。

写真
今、ハワイは新型コロナウイルスの感染拡大が凄く、観光客もいなくて大変らしい。世界中の人々が、もの言わぬ樹木と草花に思いを抱いている。世界の桜博士、故 笹部 新太郎は、地球上で「人間が最も残酷で、平気で木の命を断つ」と訴えておられた。

まさに、人間が最も残酷で、人間の上に原爆を落とす。温暖化で、気候帯も変えてしまう。人間は空調など、今はまだ術があるのだが、平均気温が0.5℃上昇すると気候帯は50〜80km北上するのに、植物が移動できるのは年にたったの0.8kmほどだそうだ。つまり、よってたかって、植物の命を危うくしてきたようなものなのだ。

そう思うととても辛いが、ハイビスカスにはせめて、この夏を力一杯楽しんで欲しい。