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2020年 05月 01日 金曜日

新型コロナウイルスに限定し、市で専門検査機関を配置又は委託して、検査会社や感染症研究をしている大学に一時的に… 検査の協力をお願いするというのは、無理なのだろうか。

と、いうのは、問題はRT-PCR検査希望者へのハードルの高さであり、市民の安心のために、何か手を打たねばならないと思うからだ。

私は、政策を作ったり考えたりするのに、いつも、何人かのご信頼申し上げている方に相談する。4月30日にブラジル大統領が、「新型コロナウイルス感染症は、普通の風邪だ」と演説しているので、本当にそうなのかとお尋ねするべく、今回は私の知人で、感染症の知識がある神戸市の職員で医師の方にメールを送った。

すると、その先生が「自分は新型コロナウイルスに感染していたと思う」と答えられたので、びっくりしたのだ。以下、先生の話を引用したい。

「4月9日より微熱(体温37.2度)・乾性咳嗽・胸部痛・努力性呼吸・聴診上乾性ラ音により、ウイルス性肺炎を伴う新型コロナウイルス感染症として判断。医療機関で診察の拒否(電話で問い合わせ)・新型コロナウイルス専門相談窓口において検査希望拒否(診断基準に合わない)を経験しました。22日まで自宅療養・自宅隔離とし、上司の理解もあって職務義務免除となりました。23日より軽度の努力性呼吸・湿性咳嗽・聴診上わずかな湿性ラ音があり、昨日29日まで自宅療養しました」
「本日30日より登庁できて、頑張っておりますところですが、国の新型コロナウイルスの検査基準診断基準に対する私の感想は、診断基準が非常に高く厳しいところでしょうか。体温37.5度で4日間は、とても難しい関門のようです。医療機関(開業医)の診察拒否は、僕は診断基準を満たしていないし、もし検査陽性となった場合、開業医は2週間閉院しなければならず、区役所にも濃厚接触者を届け出る(その時医院にいた方々も一緒に、濃厚接触者となってしまう)という、とんでもないことになってしまうので、一般開業医の診療拒否も妥当なところだと思います。病態変化について、自分の高級聴診器がとても役に立ちました。現在発売又は発売予定の抗体検査キットは、そこらの一般コロナウイルスと交差反応を起こすようなので、まだキットを使う時期ではないと思います」

以上のような感想を持っておられるのだが、私は、貴重な体験記だと思う。こうした方がたくさんおられ、うすうす、中には自分で治癒された方もおられるだろうと思っていただけに、経験された方が医師だったのでなおさら、興味深かったのだ。その先生はRT-PCRの検査を受けておられないので、新型コロナウイルス感染症だったかどうかはわからないが、特に検査希望者へのハードルの高さは問題であり、市民の安心のために、何か手を打つ必要があると思う。仰った「開業医の診察拒否の立場も理解できる」との部分については、私も十分理解できる。

これは、私のような何も知らない人間の言う事に過ぎないのかも知れないが、今は何もかも特別なのだから、もっと敷居を低くして、検査できないものだろうかと思ったのだ。と同時に、この先生 … 今、真に必要であろう貴重な人材を、上手く活用…ご活躍いただけないかとも思ったのだった。

[参考]
「臨床検査技師等に関する法律(昭和33年)第二条に
この法律で「臨床検査技師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、臨床検査技師の名称を用いて、医師又は歯科医師の指示の下に、人体から排出され、又は採取された検体の検査として厚生労働省令で定めるもの(以下「検体検査」という。)及び厚生労働省令で定める生理学的検査を行うことを業とする者をいう。
と規定されており、国の免許が必要。神戸市による一時的な免許の交付は、故にできない。
一般的な考え方としては、検査会社への委託が基本となる。
或いは、感染症を研究する神戸市内の大学(神戸大学医学部・神戸大学大学院医学研究科・兵庫医療大学・神戸学院大学薬学部・神戸薬科大学等)に、BCL-3という特殊な研究室でRT-PCR(リアルタイムPCR)を行うのを委託する。
なお、いまのところ、国内に大学の協力を得て検査をしているところは、委託料の問題が発生するため、ない。