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2020年 04月 01日 水曜日

私は、市長がこんな時にパフォーマンスをしたりする軽い指導者でない事は、経験上よく分かっている。だが… 今はどう思われようと、市民に語りかけて頂きたいと、心からお願いする。

私は、45年間地方議員として働いた老議員だが、今日の新型コロナウィルス騒動ほど市民が不安に陥った事は、かつてなかったと感じている。それは、健康上と経済上の両方でだが、まずはとにかく、市長として、市民の生命と安全を守って頂きたいのである。

議会人として、私も最大の努力をして、市民に協力と我慢をお願いする。今や、地球規模で人類とウィルスの戦いが続いており、しかも人類が劣勢だ。

私のところにも、たくさんの意見が集まっている。ほとんどは「市長の顔が見えない。市長は何をしているのか」というものだ。かつての阪神淡路大震災の時も、市長の顔が見えないと言って市民は怒り、不安を抱いた。私は、市長が一生懸命やって下さっている事を誰よりも理解しているつもりだが、市民を安心させるためにも、メディア等あらゆる手段で、安全確保の方針をご説明いただきたい。

最も大切なのは、医療だ。私の、とある信頼する開業医と二次病院の医師から、心からの訴えを聞いた。「今や、市長の予想以上に新型コロナウィルスは流行している可能性が高いと思って下さい」と言う。加えて、「陽性の患者が急増し、表面化すると思って欲しい」とも仰り、前線で日々刻々と変化する状況を肌身に感じ危機感を募らせておられるのが、切々と伝わってきた。

実際、既に感染症指定医療機関の負荷は大きく、日常的な救急をある程度制限しざるを得なくなっているという。(神戸新聞4月1日8:30配信記事)

今の法律では、陽性の方は病院が何らかの方法で隔離しなければならないとなっている。一時的には、県や市の医療機関で対応出来るが、その次は二次病院に来る。そうなった時、二次病院の準備は、決して十分ではない。現状では、医師や看護師が倒れ、完全な医療崩壊に向かう事になり得る。従って、市長は直ちに二次病院の医院長を集め、その時のシュミレーションを作成し、あらゆる対策会議を開いて、指示して欲しい。同時に、実務者会議を何回か開いて頂き、それをもって市民に策を示し説明して安心させていただきたい。

「安井さん、そんな事はもうやっていますよ。安心して下さい」と言って下さるなら嬉しいが、それならもう一度、皆さんにお示しいただきたい。

私は、議員だ。他に、委員会や本会議など訴える手段は知っているが、専門用語で説明を受けて変に納得するより、市民に寄り添い、市民の協力を得るようにと願う。そして、行政で出来る限界を明らかにし、それを防ぐため、限界に至る前に、市民と協同できる目標を立てるのが大事だ。

新型コロナウィルスがこのまま収まり、私のお願いが老人の戯言に終わるよう願っているが、市民の不安を少しでも軽減して、神戸市民でよかったという時を皆で作り出せるよう、今こそ、議会も党派も越えて団結する時なのだ。