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2020年 03月 06日 金曜日

「再び悔しい思いをさせないで欲しい」とだけ述べるに留めたのは… 世の中がコロナウイルスで騒がしい中で開かれた、予算第一分科会での、文教こども委員会の審査。

議会・議員はちゃんと働いているが、議長から、「69人の議員から一人でも陽性が出れば、委員会は開けなくなってしまうだろうから、傍聴は出来るだけ控えて欲しいし、手洗いもしっかりして欲しい」といった注意があった。諸々状況を知ろうと、友人の企業16社に電話で状況を聞いて、本当に大変なんだと分かる。外食産業は売上50%で、キャンセルが続く。衣料メーカーは、40%減。真珠等の物品も、半減のようだ。夜の三宮も冷えきっているが、スーパーマーケットは好調らしい。病院は、平常通り変わらないという。

そんな日々だが、文教こども委員会の審査はとても大事な課題であり、65分の持ち時間だが、若い議員に残すべく、私は15分だけ使うことにして質問に立った。

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まず、小学校6年生の女子児童が、深夜三時半に児童相談所に助けを求めてきたが、「警察に行くように」と保護せず追い返した件で、再び質した。この件では、当局は虐待事件として扱い、現在は一時保護していて、保護者に返すか両者の調整に入っていると明らかにした。

私は、
「神戸市こどもを虐待から守る条例(以下虐待条例)に基づいて、保護者に対しては、プログラムによるケア及び講習を受けるように。加えて、女子児童をケアして頂くように」
と要望した。

次に、同じく須磨区の、乳幼児4人を自宅に放置して生後3か月の乳児が死亡した、パチンコ夫婦の虐待事件について質した。神戸市は明らかに虐待と知り、要注意としていたのに見逃している。

平成31年4月1日に、議会人全員で作成した虐待条例の違反であると、前回の2月19日、夜8時まで開催した文教こども委員会で厳しく指摘していた。この時、森下局長は率直に認めて陳謝したので、今回はしつこく言わず、
「議会と当局で、この虐待条例を共有していこう。この事件では、条例があるのは知っていたが、内容までは知らず、職員の中で共有されていなかった。森下局長も、さらにこの条例を尊重して研究し、共有していきたいと再び決意を述べていた。条例作成に座長を務めた私と北川、二人の議員が、『条例を生かしていれば、子供は死なずに済んだ』とは、二度と思いたくない」
と、胸中を語ったのだった。

これらの事件は、コロナウィルスに勝るとも劣らない、子どもたちの未来が今、蝕まれているという、恐ろしい実態なのであり、それを防ぐワクチン…児童相談所が「効かなかった」という情けない話なのだ。条例を山のように作っても、その真意が守り活かされなければ、意味がない。むしろ逆に、条文はそうでもこうして更なる善処に努めた、と応じられるくらい、それぞれがプロとして、立場に応じて全力を尽くして欲しいと願っている。
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