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2019年 10月 17日 木曜日

今、日本各地で台風禍に苦しんでおられる方々がおられる中で恐縮だが、地元の人々が心待ちにしていた、御影の守護神、弓弦神社の大修造が竣工し… その完成の祝宴が行われた10月12・13日は、私の御影地区にとって大切な日だった。

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先だって拝殿での式典が催されたのが、10月12日。澤田官司は、「この本殿の大修造は、昭和11年から83年ぶりでした。神社の心臓部といえる神様のお宝、内陣(ないじん)も新調しました。工事に当たって下さった業者さんによると、『本当に立派な内陣になっており、当時の宮司さんと地元の敬神の念が伝わってくる。金額的にも相当な額で、久しぶりに感動させて頂いた』と語られた」と挨拶された。(写真左)

83年ぶりのその修造には、私も宮司も地元も総力を上げて、先達に崇敬の念を示すべく、声をからして御本殿の屋根に張る銅板1枚3000円のご協力を求めた。銅板の裏に、願いを込めて皆さんのお名前を記し、多くの方からご協力を頂戴した。かくて、私たちは1170年の歴史に仲間入りした。

若い者が集まって、この日、御影公会堂での昼からの祝宴を準備し、関係者の多くが、楽しみにして集まった。神社を支える日本の銘酒、菊正宗・白鶴・剣菱の社長会長が顔をそろえ、自治会の会長役員も集った。

兵庫県神社庁の湊川宮司、垣田宗彦庁長は、「県下3800社の中で最も活躍し人々を敬神に導いている弓弦神社は、神社の誇りです」と挨拶された。続いてご挨拶の場を頂いた私は、「今の垣田宗彦神社庁長のお言葉は、御影地区を褒めて頂いたと思えて、本当にうれしい。澤田宮司も、サラリーマンから神社を受け継ぎ、ここまで躍進させた、その愛され信頼される人柄と庶民性で、人望を集めています。御影が一つになっているのは、宮司と神様のお蔭です」とし、さらに加えて、「この会場に天下の三大酒造メーカーの会長社長が来ておられ、『乾杯用の升に三社の銘柄が入ったのは、本当にまれだ』とその方々が口を揃えられていました。この升には価値があるのです」と申し添えた。宴は、実に喜びに満ちていた。

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残念ながら、折からの台風19号の影響で御影公会堂が避難場所になっており、避難者の方々の為に1階と2階を開放していたので、私たちは早く切り上げた。

13日は快晴で、村の人々はだんじりの宮入を行なった。7台のだんじりは、こんな大切な日に前輪を落としてはいけないとの配慮でねり廻しはやめての、心からのお祝いを申し上げる宮入りだった。その後、重厚さを感じる見事な御本殿を外側から、各町5分づつ拝見。宮司から説明のあった礎石の亀裂が、3センチほどあった。これを直すのには、億のお金がかかる、むしろ、次の宮司か、その次またの宮司だろうか。83年先に直されるだろう次の宮司さんが阪神淡路大震災の記録として説明されるだろうし、この12日13日の映像も、映し出されるのかもしれない。

木材を「入」の字に組んで作られている升には、複数の人が木(気)を合わせるという意味が込められている。「二升五合」(ますます繁盛)「春夏 二升五合 冬」(商い益々繁盛)といった語呂合わせも、縁起物なればこそ。気を合わせられればこそ、あの震災後の神戸然りで、今回の被災地の方々もきっと、暮らしを取り戻されることだろう。私も、「ますます」できることを頑張らねば…。
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