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2019年 09月 13日 金曜日

会館の大義が生き続けるように、との小さな祈りを込めて記した… 祝辞を刷ってお配りしたのは、完成した御影町郡家の伝統文化会館の祝賀会が行われた、去る9月8日のこと。

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昨年7月17日にこのブログに記し市政報告にも書いたが、あれこれ、色々とやってきた仕事の中でも、多くの人々の人情と運に恵まれて、うまく行った仕事だった。

そこで私は、祝辞を記念にと、紙に刷って全員にお配りした。本当に珍しいことなのだが、この会館が郡家の語り草になるように、あえてそうしたのだ。

その祝辞を、以下に。

祝辞

郡家伝統文化会館が開館されるにあたり、心からお喜びと皆様の御苦労に対し、心からの敬意を表します。

本会館を神戸で初めて創館されるにあたり、郡家の田中義幸様から弓場の濱田智司様に、郡家の地車小屋の移転についての相談があり、私の方へ相談を頂いたわけであります。

三人で相談の結果、前から話題になっていました「香雪の杜公園」の有効利用を推し進める案になり、郡家地区の乾 三彌自治会長、高橋義一様、田中伸介様、田中義幸様等、地車自治会関係者の同意を得て、皆様のお力で、神戸市と粘り強く熱意とスピード感を持って、交渉を重ねて実現されたものであります。

その時、郡家の願いは、単なる地車の小屋ではなく、郡家の人々や周辺の方々が地車をよく理解し、地車を愛する事によって、郡家を誇りにし、郡家の持つ文化、伝統、例えば助け合い、友愛、地域愛を受け継いで行く、そんな会館にしたいとの事でありました。

この事は大変重要な事で、神戸市の指針に叶った事でもありました。従って、神戸市も公園は、血の一滴として、公衆トイレすら建てるのを嫌がったものですが、何と139m²を地代「0円」で提供して下さったのです。更に、東水環境センターからも、大変な御厚情を頂きました。

また、最終段階では、東部建設事務所からは、駐車禁止用のポール設置の提案がなされましたが、安井事務所での、乾 会長と東部建設事務所の山地所長の懇談の中で、その場に居合わせたボランティアの足立真澄から、花のプランターで十分との魚崎の公園管理会長の経験を活かした提案があり、皆さんもそれで行こうと決まりました。

こうして、郡家の人々だけでなく、皆が郡家を敬愛し、盛り上げて下さいました。それは先にお話しした、乾 様、高橋 様、田中伸介 様、田中義幸 様等が、自分の事以上に熱意を持って行動されたのに賛同した結果であります。

また、この会館の思いを具象化するために、地車を良く知り、郡家とも関係が深く、一級建築士でもある、鍵田武志様を得た事は、まさに郡家としては幸せであったと思います。

財政的にも、この事業に理解を示して下さった財産区の方々の御厚情も忘れてはなりません。私もいろいろな事でお手伝いをさせて頂きましたが、今回も多くを学べました。乾 会長さんの丁寧な人とのお付き合い、高橋様、両田中様の明るさと地域愛等であります。

その郡家の団結で、今後とも当初の目標を共有して、仲良く運営して下さる事をお願い申し上げます。

最後でありますが、私は映画好きで、一時は映画監督に憧れていました。私は黒澤 明監督が大好きなのですが、その中でも「生きる」、「砂の器」、「七人の侍」等、好きな作品は沢山あり、いずれも何が大切かを教えられます。「七人の侍」の最後のセリフで、村の長が、「勝ったのは住民だった」とポツリと語ります。つまり、土地に住む、庶民が一番大切であり、民主主義の原点なのです。平たく言えば、私のような議員も、本日お越しの区長も、所長も、住民の道具に過ぎないのです。この件では、濱田智司さんが、安井という道具を推薦して下さったのです。

この件で分かるように、地域は仲良く団結し、周辺地区と仲良くするのが大切なのであります。

これから、この郡家伝統文化会館がこれからの地車小屋のモデルとなり、それぞれの地域に深い地域愛が育って行くよう願って、祝辞といたします。

令和元年 九月八日
神戸市会議員 安井 俊彦