Skip to main content.

2019年 08月 30日 金曜日

サロン化しては、ダメだ。現在の連合を大切にし、新しい方向を探すのが重要だと思って下さる同志がいたので、安堵したのは… 一年に一回、構成都市の持ち回りで行われる、関西広域連合の一般代表質問でのこと。

写真
4月の統一地方選挙後、皆様のお蔭で、関西広域連合議会議員として再就任した私は、令和元年8月29日午後1時から堺市議会で行われたそこで、質問に立った。人口80万都市だけに、円型の立派な議場だった。

実は私は、前回就任した時から比べ、関西広域連合議会のサロン化が進み、日本初の連合自治体の試みと意欲を持っていた頃から10年を経ると、こんな体たらくになるのかと、愕然としていた。

まず、首長の出席率の悪さがある。なんと、80%が代理出席だ。中には、連合議員から質問時間の短縮を提案したり、同じ質問を調整しようと提案したりする。遠くから来られる議員さんには気の毒だと言うのが理由だそうだ。

以前は、徹夜してでも頑張って議論をしようと語り合ったものだが、これでは東京に対抗する前に自滅してしまう。だが私も、もういい年だ。私だけで頑張ってもどうしようもない。大阪都構想が出来ればこの連合も大きく影響を受けるし、私もサロンへの一員として楽しくやれば良いだろうという思いも浮かばぬではないが、それでは、男として人生が勿体無いし、納税者に申し訳ないとも思う。

写真
そんな思いで、発言時間のわずか8分では議論を尽くせなかったが、関西広域連合の在り方検討会報告書について、5つほど質した。それは…
  • 道州制について検討がほとんどなされていない
  • 先の大阪都構想を実現するに当たっての、関西広域連合の立ち位置について
といった内容だ。

道州制では井戸連合会長が、「関西広域連合が道州制に移行するものではない」と主張された。私もそれに同意するが、関西の事は関西が決める。東京一極に対抗するのが目的なら、この道州制の議論は避けられない。国のいう道州制ではなく、関西独自の道州制を議論して提案するべきで、その中で特に、政令都市は国家のエンジンとして、その能力を活用すべきだと主張した。

都構想に絡んだ件では、連合長は、「大阪府と大阪市の問題で、大きな影響は無いと考える」と主張された。これに対して私は、「大きく影響する」として、大阪と堺市の市長に「連合に留まるか」と質した。大阪は、「今は検討していないが、その時に考える」とし、堺市は、「留まる」と表明した。

写真
休憩の時、二人の知事さんがわざわざ私に近寄り、「面白かった」とニコリ。これは、嬉しかった。大阪府の府会議員さんには「感動しました。道州制勉強会を作りませんか」と提案されたが、返答はしなかった。他にも、2〜3人の議員がわざわざ私のところへ来て、「良かった。その通りだ」と仰った。

私は、活路が残っていると信じている。大阪都構想が実現すれば、東京と大阪の対立軸はできるが、東京と関西とはならない。兵庫や京都、滋賀に和歌山と奈良。さらに、徳島や鳥取までもが埋没する。今のままでは、大阪の一人勝ちに拍車がかかるだけだろう。そうならない工夫を今、連合は議論する時期に来ているのではないかと、そう思うのだ。

帰路に就いたのは夜も9時30分を廻ってからだったが、同志がいる事に気づけた、良い夜だった。

写真