中国清朝北洋艦隊隊員駐屯地「水師営」の会見やその歌をご存じの方は今時少ないのかも知れないが、私は好きで、時折歌っている。
かつて老人会等で歌うと、皆さんも一緒になって手拍子をつけて歌って下さるが、途切れとぎれになってしまう。私がしっかりと正しく歌うと喜んで、「よく覚えておられますね」と褒めて頂いたものだが、それももう20年前位までで、最近では、知っている人もほとんどいない。
だが、歌詞の一部、「昨日の敵は今日の友」は、どこかで見聞きした覚えが、誰にもあるのではないだろうか。
産経記事にも記されていたのだが、この歌は軍歌とは言えない。日本人の心というか、武士道というか … 人の情を訴えていて、むしろ戦争の非情さを知る、武人ならではの反戦歌と受け取ってもおかしくないのかも知れないと思っている。
あの記事のシリーズの題は、「歴史に消えた歌」。だが、消したくない歌として、もう一度生き返らせるべく、同好会を募って歌っていこうかとすら思っている。「昨日の敵は今日の友」─ 選挙戦が終わった今、このフレーズがじわり、心に沁みてきているから…。
旅順停戦条約(1905年)の記念撮影
中央左が乃木希典大将
右がアナトーリイ・ステッセリ中将
パブリックドメイン 出典不明
The Japanese book "國の光"
(The light of our nation)
published in 1909,
foto first published by
朝日新聞 (Asahi Newspaper)
佐々木信綱作詞・岡野貞一作曲
文部省唱歌
文部省唱歌
敵の将軍 ステッセル
乃木大将と会見の
所はいずこ 水師営
庭に
弾丸あとも いちじるく
くずれ残れる
今ぞ相見る 二将軍
乃木大将は おごそかに、
昨日の敵は 今日の友 語ることばも うちとけて
我はたたえつ かの防備 かれは称えつ わが武勇
かたち正して 言い出でぬ 「此の方面の戦闘に
「二人の我が子それぞれに 死所を得たるを喜べり
これぞ武門の面目」と 大将答え 力あり
両将
「我に愛する良馬あり 今日の記念に献ずべし]
「厚意謝するに余りあり 軍のおきてに従いて
他日我が手に受領せば ながくいたわり養わん」
「さらば」と握手ねんごろに 別れて行くや右左