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2018年 12月 07日 金曜日

このままでは、また自殺者が出る。その土壌がある事を… 皆、認識しておくべきだ。

そう考えざるを得ない興味深い資料が、教育委員会から提出されたのは、去る11月30日のこと。

それは文化省から出された資料を神戸市が編集したもので、政令市の中で比べられており、分かりやすい。

まず、小中高11万7千人の暴力行為の発生件数。1,000人当り8.4件で、指定都市20市中、4番目の多さである。一番多いのは、横浜市の18.4。相模原市18.0、仙台市9.2と続き、一番暴力行為が少ないのが北九州市の0.9と、福岡市の0.9。次点は浜松市の1.6だ。九州の、威勢のいいイメージとは違う。これについて当局は、スクールカウンセラーや警察との連携をとって、減少に努めたいとしている。

次に、いじめの認知件数。神戸市は20政令都市中5番目で、40.5件と、件数は多い。いじめが一番多いのが新潟市で258.3だが、2番目に多い仙台市の173.5より、はるかに多い。いじめの捉え方が、違うのかも知れない。

3番目が大阪で、99.9。4番目が、北九州市の44.8。そして、神戸の40.5になる。一番いじめが少ない政令都市は熊本市の4.9で、次が福岡市の6.1。3番目にいじめが少ないのは、静岡市8.8。次いで埼玉市が9.4となっており、これも、九州の成績が最高となっている。

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続いて、長期欠席 ── いわゆる不登校を含んだこの報告は、1,000人当りのパーセントが出ていないので、前の二項目と単純には比べられないが、小中高約11万7千人の内2千9百人が長期欠席者となっていて、計算すると約2.5%と、思ったよりは高い比率になる。

これについて当局は、やはりスクールカウンセラーとの相談や各部署と密な連絡を取って、対策対応して行きたいとしている。特に、今回大事件になった垂水の女子中学生自殺の件が、大きく響いていると感じられる。その意味では、彼女の自殺を真摯に捉え、二度と自殺者を出さないようにしなければ、彼女が浮かばれない。

私は、この報告を見る限り、やはり暴力行為やいじめ、長期欠席が多さに鑑みて、それらが相互に関連しており、神戸市の教育に何か問題があるのではないかと感じている。

当然、言葉だけでなく、具体的な対策を講じる必要がある。市民がこの現状を認識し、批判するより、皆でできる事を実行しなければいけない。暴力行為を許さない、いじめを許さない。さらには、長期欠席者を出さないよう、皆で意識を共有し、温かく優しい心を持って行動する、その大切な時期に来ていると思ったのだった。
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