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2018年 08月 10日 金曜日

挨拶の中で、私が「児童虐待について、対立ではなく、違う角度から見ての議論をし、案をつくって行きたい」と話したのは… 私が市会議員になってから40年ずっと思い続けていた事の一つである、「神戸の子どもを虐待から守る」にまつわる事。

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条例をつくりたいと活動を続けて来たが、当局は現行法で十分守れるとの主張の一点張り。しかしながら、皆さんご存じの通り実際には、子どもたちは虐待され続け、時には死にいたりもした。虐待の相談や通報は年々増加し、今年度は最高数になっている。

そんな現実を背景に、与党議員から「議員立法で、『(仮称)子どもを虐待から守る条例(案)』をつくろう」と声が上がり、私が座長として、検討会(勉強会)を開いた。
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8月7日(火)10時からの初回には、与党議員から約30人程、当局からは、関係する局も含めて50人程がお集まり下さった。講演を聞いた後には質疑応答もあり、勉強会は活発に行われた。
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講師はお二人に依頼した。お一人は、みのり法律事務所の長谷川京子弁護士が、「児童虐待への取り組みを前進させるために」と題して。もうお一人は姫路獨協大学副学長の道谷 卓教授が、「児童虐待への刑事法の介入」と題してだった。

長谷川京子弁護士は、この分野でのながい経験から、現在の実態をお教え下さり、虐待に遭う児童はDVの家庭に多く関連している事や、いつでも、誰でも、どこででも、児童虐待は起こる ── 特に、ストレスとの関係も大いにある事。その対応には、人材の育成・増強と予算の増額などが求められる…等など、良い勉強になった。大久保 真紀 著の朝日新書「ルポ 児童相談所」(ISBN9784022730930)もお薦めいただいたので、是非読もうと思っている。

道谷 卓教授は、児童虐待は刑法上の犯罪に該当するとして、「ここまで来れば、条例に直接採り入れられないとしても、抑制効果も考えてみてはどうか。例えば、ドイツは、刑法で虐待を扱っている部分もある」とお話し下さった。
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実に意義深い2時間で、またたく間に時が過ぎた。だが、我々がこうして日時を費やす間にも、苦しんでいる子供がいる。しっかりと現実を認識し、何らかの結果に導きたいと思っている。