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2018年 06月 04日 月曜日

いじめは罪深く恥ずかしいことだと、共通の認識を全生徒が持つよう対策をしなければ… そう思っているのは、垂水区の中学校での女子生徒のいじめによる自殺について、無いとされていた6人の同級生が語った内容のメモが発見された、その一件があるからだ。

これまでの経緯について、2人の弁護士によって解明されることになり、6月3日に記者発表されたのだが、私は、それについて知らなかった。当日は多忙で、携帯電話もマナーモードにしていたのだ。

ふと気づくと、何回もの同じ電話番号からの着信記録があった。夜6時35分に自宅から電話すると、教育委員会だった。今から、その調査報告書をお届けするという。勿論、私は見たかったが時間が遅いし、気の毒なので、明日の朝にしようかと言ったが、職員の方は「今から届ける」と仰る。

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▲ 駅で資料を受け取った
次の委員会は6月6日に設定されているので、勉強する時間も、あまり無い。ここはお言葉に甘えて、最寄のJR甲南山手駅で午後7時15分に会うことにした。

15分早い7時から待っていたのは、その若い職員の方の熱意が、何とはなしに嬉しかったからだった。

報告書を受け取って帰り、むさぼるように読んだ。やはり、思ったように完全な隠蔽であった。指導主事が主役で、校長に指示し、メモを無い事にしていたのだ。しかし、学校長は「教育委員会には、メモの存在は通告した」としている。受けた教育委員会がその情報をどう処理したのかは不明だが、調べても、教育委員会は知っていたと、ほぼ推測している。

大変、残念だ。私の議員活動のテーマの一つは、役人根性の排除である。役人は非を認めず、役人同志が傷を舐めあって上手にごまかして行く。今回も、そのようになっているのだ。時には、それが必要なこともあるだろう。しかし、今回は人の命 ── しかも、自校の生徒のことだ。

隠蔽した理由について、「メモが出てくると手続きや関係方面への手配が煩雑になって、第三者委員会の発表までに間に合わないからではないかと思われる」と、報告書にはあった。多分、そうだと思う。「メモの内容は、すでに第三者委員会が承知している」とする考え方に何人かが同調し、それぞれが自分を騙したのだ。

だが、勇気ある申し出があったおかげで、隠し切れなくなった。その勇気ある申し出をなさった方に、お礼申し上げたい。私は、スタッフと共に研究して、刑事告訴や参考人招致、または100条委員会等、今後の対応について検討したいと思っている。

しかし今、新しい長田局長は、教育委員会を変えようと頑張ってくれている。委員会答弁も、部下に聞かせている節もある。日曜日に出勤し、夜になってなお、私に報告書を届けようと頑張る職員もいる。今、自己改革をして頂けるならば、鞭打つよりも改革を見定めるほうが、もっと市民のためになるかも知れないではないか。

私は、ことさらに暴き叩くのではなく、真実と原因が分かれば、それで良しとしたい。その上で、いじめで再び自殺者が出ないように、原因と経過を徹底的に調べ、対策を講じなければならない。でなければ、自殺された方と、そのご家族に申し訳がたたないのである。
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5月31日、教育委員会で熱弁をふるったばかりだった。