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2017年 06月 16日 金曜日

何か良い知恵がないか、他地区の研究もして行こうという話になったのは… 102回を迎えた、御影尚歯会の「お弁当」の件。

尚歯会とは、敬老会のこと。今年は新装になった御影公会堂で行われたこの尚歯会は、御影に住む77才以上の高齢者の方々をお招きし、お弁当とお菓子をお出しして、御影幼稚園・御影北小学校・御影小学校・御影中学校の園児・生徒さんらが出しものを演じて、高齢者との接触を図る催しだ。

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この立派な行事は102回も続いていたが、昨年は御影公会堂の大改修で休んだので、完成した御影公会堂を見たいとの思いもあられたのか、例年の倍くらいの方々がご着席下さった。子供達が客席にいる高齢者と「せっせっせ」と、遊び歌で手を合わせると、かつて自分が父母と遊んだ半世紀以上の昔を思い出してか、嬉しそうになさっていた。私も、妹と遊んでいた頃を思い出しながら、その中に。

和やかな催しで楽しいのだが、一方では困ったこともある。いつも入口でお弁当セットだけを持ち帰ったり、代りの方がハガキを持参されて、子供達の演技も見ないままに、人数分を持って帰るだけの方がおられるのだ。これは、主催者としては本当に残念で、主催者の「主旨や気持ちを汲んで貰いたい」というお気持ちは、良く分かる。

主催者の御影まちづくり協議会 髙嶋良平会長は、毎年、お弁当の数で悩まされている。ある年など、予想が外れて、お弁当以上の高価な物品、ご自身の甲南漬で穴埋めされたこともあった。一方で、余り過ぎても文句が出て、「競馬の予想より難しい」と笑われた。

今年は、あらかじめ各町の申告制に。用意されたのは1,700個だったが、それでも100個も残ってしまった。どこかの自治会の申告数が、違っていたのだろうか。しかし、こんなに弁当取りだけが続くなら、今の値段では、弁当屋さんも勘弁して下さいと言っておられる事でもあり、弁当は止めて他の物にしてはどうか、という意見が出始めている。

尚歯会は、江戸後期に飢饉対策に知識や技術の情報交換をしようとして、紀州藩儒遠藤勝助が主宰したのも、興りの一つ。飢饉対策の催しが今日に至り、弁当が足りないなら飢餓体験だが、200も余るとは、なんと皮肉なことだろうか。
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