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2017年 06月 02日 金曜日

かつて、多くの仮設住宅が建ち並んでいた、六甲アイランド。私は、ござの会を結成して、毎週集い、語りあった。そんなことを思い出したのが… 第23回みどりの風コンサート。昨年に続いて今年も、去る5月28日の日曜に行われ、六甲アイランド在住の安藤英夫さんにお誘いいただいたので、足立ボランティア共々、足を運んだ。

昨年と同じ会場、バンケットホールは満員だった。初めにあいさつに立たれた安藤さんは、23回を振り返りながらしみじみと語られた。

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安藤さんは、阪神淡路大震災をきっかけに、ソプラノ歌手の安楽みゆきさんとこのコンサートを立ち上げられた。初めは、人も少なく御苦労なされた。今でも手伝ってくださる方は少なく、安藤さんご自身でポスターを張り、受付もされている。しかし、この安藤さんと安楽さん、六甲アイランドの人々の心と心は、しっかりと結ばれたようだ。私の知り合いもチラホラとおられたが、それは、昨年の来場者が今年もまた来られていることで分かる。

面白いのは、六甲梅の手混声合唱団の方々。もともとは、六甲アイランドに住むプロの音楽関係者が、六甲アイランドで楽しもうよ、と企画されたのだが、その時、同時に住民の中からも希望者があって、そこで結成された。演目の最初が「男はつらいよ」で、「早春賦」と続いた。ご高齢の方々が、笑顔で歌い、楽しんでおられる。聴いているこちらも、楽しくなる。続いての演目は「ウルトラマン」で、お面を頭にのせて、「ウルトラマンの歌」を真面目に歌われた。

ソプラノ歌手の安楽みゆきさんは、「夏の思い出」「茶摘み」「夏はきぬ」と続けられた。その美しい歌声に、会場はうっとり。私はアンケートに「最高」と書いた。

ところが、そのアンケート用紙を提出し忘れてしまった。足立ボランティアのせいにして自己嫌悪に陥りながら、後日郵送することにした ─ と、そんな事はどうでもいいが、感慨一入だったことがある。

それは、確実に文化が育っていると、実感できたことだ。震災を契機に、六甲アイランドでこんなに立派な防災文化が育っている。いつまでも、震災を忘れないために…ありがたい事である。
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