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2016年 08月 06日 土曜日

私を救ったのは、朱哲完(チュ・チョルワン)総領事と秘書の金哲弘(キム・チョロン)さんだった。実は、今回は色々と… 気遣う必要があって、とても辛かったのだ。

かつて、神戸市の医療産業都市構想にあたって学ぼうと、元メイヨークリニック教授の一色信彦京都大学名誉教授をたずね、そこで「ザ・テノール 真実の物語」の話を聞いた。感動した私は、神戸で上演したいと願い、色々な方々のご厚情を頂いて、甲南大学甲友会館での上映が叶った。

駐神戸大韓民国総領事の朱哲完総領事には、特にお世話になった。静かな人だが、ポイントだけはしっかりと押さえて下さる。私は彼に、優秀で実直な韓国の官僚を感じた。

当日は、超満員。神戸市から岡口副市長が、甲南大学から中井伊都子副学長が挨拶に立たれ、日韓友好の大切さを訴えられた。
写真

ベ・ジエチョル氏
映画はむろん、感動的だった。私の横で、中井副学長も朱哲完総領事も、ハンカチで目を拭っておられた。映画の後、主役のベ・ジエチョル氏が美しい歌声で登場された。割れるような拍手が鳴り止まず、人々がその姿に又、涙する ─ 興奮は最高潮に達していた。

一方、講演には一色信彦先生のお人柄がにじみ出ていた。大変な手術を引き受けたものかどうか … 武士道を大切にしてきた自分の人生だから、ここで逃げる訳にはいかないと引き受けて、結果、ベ・ジエチョルさんは復帰された。だが、今もなお一色先生の研究対象だそうだ。そこには、学者魂を感じざるを得ない。

輪島・一色先生ペア
ディレクターの輪島東太郎先生はルックスも良く、私と同じロマンチストとお見受けした。その映画芸術にかける思いには、迫力を感じる。この映画で日韓を一つにしようとされるご意欲にも、感銘を受けた。この輪島 ─ ベ・ジエチョル ─ 一色先生のWCTトリオは、やがて大きなうねりになりそうだし、そうなって欲しいと願っている。

私はいつも、韓国と日本がアジアで絶対に大切であると信じてきた。だからこそ、今回は川口で船を割らずにすんだのだった。