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2016年 06月 07日 火曜日

インド人も日本人も同様らしく、財務大臣は税金を取りすぎだとか、はびこる汚職はどうするのかといった質問をしていたのは… インドのアルン・ジャイトリー財務大臣率いる使節団一行を、神戸市インド人コミュニティーとインドクラブさらに在大阪神戸インド総領事館が神戸に迎えての懇親会でのこと。

神戸市北野のインドクラブで持たれた6月1日の懇親会に出席したのは、インド側の企業関係者として、インド工業連盟会長のナウシャド・フォーブス博士を始め、12人。インド政府からは、アルン・ジャイトリー財務大臣やスジャン・R・チノイ駐日インド大使等、10人。兵庫側では、兵庫県井戸敏三知事をはじめ6人が主賓としてメインテーブルに着座。他のインド関係者並びに日本企業関係者約50人は、テーブル無しの椅子席だった。

私は、なんとアルン・ジャイトリー財務大臣、スジャン・R・チノイ駐日インド大使、井戸敏三兵庫県知事、T.アムストロング チャングサン総領事らが囲み、隣はラヴニート カウール商工省産業政策振興局長という1番のメインテーブルへの着座を許された。

インドから財務大臣が訪日されたのは、日本の企業に、インドへもっと投資して欲しいかららしく、成程、3番目のメインテーブルには、招待されたシーメンスの代表や川崎重工業の代表等、10社程の立派な企業トップが着座されていた。

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ジャイトリー財務大臣は、30分ほどにも及ぶスピーチで熱弁。かいつまんで要約すると…

  1. 自分が日本に来たのは、日本企業をインドへ誘致するため。

  2. 安倍総理とモディ首相との会談の、事前の打ち合わせのためでもある。

  3. 日本とインドは長い間のパートナーで、日本の技術がインドに大きく貢献している。例えば、高速道路システムや地下鉄などで、さらに港湾もある。

  4. 1950年〜1970年まで、インドは眠っていた。しかし、最近の5年間では急成長し、世界が注目している。ここ2年は5%の成長率であり、産業界が変わりつつある。今は、産業界の転換期にある。この時は、日本企業にとっても好機である。

  5. インドは人口12億人であり、確かにまだ貧民も多くいる。電気が通っていない村もあり、対策を立てている。

  6. インドには25の空港があり、インフラも整備しつつある。

  7. 神戸のインドコミュニテーが100年の歴史を持っているのには、感動を覚える。


といったことを述べられた。

私が、隣に座っておられたインド商工省の局長に「中国は、色々と難しい。日本は、インドと結んで中国を牽制すべきだ」と語りかけると、彼も大きくうなずいて、その通りだと答えられた。井戸敏三知事は、インドのグジャラート州との提携について話が進んでいる事を発表した上で、その支援を訴えられた。又、インドの経済が高成長している事を讃え、兵庫県の企業も進出していると語られた。
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私は、井戸敏三知事とともに、神戸市も提携するよう久元市長に進言している。久元市長は、何か目的を持って実質が伴わないと、儀礼的な交流は意味がないとしている。私が「無駄を省く為に、県と市を同じ事務所にして、担当職員も共用したり、記念行事があるなら県市共通してはどうか」と私見を伝えると、井戸知事も「いいですね」と同感された。

その他、モディ首相が仮に来神された場合の対応に加え、私のインド村構想など、インドとの交流についても会話した。もちろん私は議員なので、行政の役割にまで踏み込めるわけではなく、あくまでも私見として申し上げたのだ。いずれにしても、井戸知事と大切な事柄について会話できたのは、良かった。

税金や汚職など、どこの国も同じような問題を抱えているものだ。それでも、インド人はたくましい。そこに、インドが新しい時代を迎えようとする、その気骨を感じたのだった。
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