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2016年 05月 31日 火曜日

行政の手助けもなく、住民自らが、皆の力でつくりあげられた、素晴らしいコンサート。それは… みどりの風コンサート。震災後22年、22回続いており、今年は先週土曜日、5月28日午後2時から、東灘区六甲アイランドのRCセントラルタワー3階にあるバンケットホールで行われた。

コンサートポスター
友人のAさんが招待券を送って下さったのだが、そのAさんのお話によれば、阪神淡路大震災の時、皆で元気になるためにと、六甲アイランドの住民で組織して立ち上げたコンサートだそうだ。Aさんご自身も、その発起人の一人として、今もお世話をしておられる。六甲アイランド在住の音楽家と六甲海の手混声合唱団からなる、手作りコンサートだ。

私も足立ボランティアも、その日を指折り、楽しみにして行ったのだが、行って良かった。

住民の皆さんの手づくりコンサートの温かみが、見事に伝わってきた。震災時の、共に助け合い、励まし合う気持ちが続いている。住民のクオリティが高い地域ということもある。フリー演奏家の傍ら大阪芸大・大阪芸大短期大学部で教鞭をとっておられる、アメリカでジャズを学ばれたトランペットの嶋本高之先生。カーネギーホールでデビューを飾り、ニューヨークのジャズエッセンスでフルートの魅力をひろげておいでの角家道子先生。それに、踊るピアニストと呼ばれる躍動感ある演奏スタイルで知られる、ピアノの宮川真由美先生。

お三方とも世界で活躍され、名の通った方々だが、トランペットの嶋本高之先生が、気さくなトークで笑いをとりながら会場をリードされていたのは、特に印象に残った。
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続く第二部の、六甲海の手混声合唱団の合唱は、楽しかった。「365日の紙飛行機」・「めだかの学校」・「雪の降るまちを」・「夏の思い出」等を、山本裕子さんの指揮、小西恵さんのピアノで合唱され、ホールに集った約200人の仲間がそれを楽しみ、懐かしみ、生きていることを実感されていた。
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第三部では、見事でもったいないようなトランペットとフルートの演奏が繰り広げられ、最後に参加者全員で「川の流れのように」を歌った。

名残を惜しむアンコールで終ったそれを、私は、とても良いコンサートだったと思った。22回もの間に色々あったに違いないが、それだけに、しっかりと根が張ったものになっている印象である。これこそが、市民文化。来年の第23回には、ご招待なしに行こうと決めた。実は久元市長は、大変音楽を愛されている方だ。ここは市長の立場ではなく、個人としてのご鑑賞をお勧めする。