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2016年 05月 13日 金曜日

ステキなダンジリマン…それは、上御影の地車の総括を担っておられる、和田さんのこと。一年間待ちに待った5月3日・4日は… 御影の地車祭だったが、祭りの花、3日のパレードが雨のために中止となった。毎年、このパレードの時、上御影(平野地区)の地車に乗せていただいて参加した喜びを感じている私は、本当に残念に思っていた。

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そんな時、和田さんから電話で、「4日には宮出しに加えて、阪急御影駅南でパレードもするので、乗ってみては」というさりげないお話しをいただいた。やさしい…本当に、やさしい方である。

ふだんは無口で愛想も言わない方だが、よく相手の立場を分かっておられ、地車道も心得たもの。地車が宮入で弓弦羽神社に着くと、しっかり指揮をとられる。例えば、神様の前でサングラスと茶髪は止めろといって禁止する。境内では、平野地区の若い者のサングラスをはずさせる。

そういえば確かに、茶髪の者は誰もいない。私は、成るほどと思った。今日も、朝10時半から8基のダンジリが宮入する。宮入とは、各地区を廻った8基のダンジリが、各地区の平安と無事を神様へ報告し、感謝する大切な儀式なのだ。それを、サングラスと茶髪はないだろうということ。

せめて、神様への報告のお礼の時くらいは、避けるのが礼儀だと同感。それを、和田さんはきつくではなく、しかし「○さん、サングラスは境内では遠慮してね」と、はっきりと仰る。その相手がどんな年配者でも、地位のある人でも、だ。
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実は、140年の歴史を持つ平野地区のダンジリだが、あと2年で、和田さんや保元自治会長のお声がけと努力に、平野地区の多くの皆さんの力が集まり、新調されることになっている。その額、なんとしめて1億円也。本年6月5日には滋賀県から、その材料となる樹齢350年のけやきが上御影会館に運ばれ、ノコが入れられるのだが、この式典を原木祭というそうだ。非常に珍しい行事だけに、一見の価値はあると思う。

今のこのダンジリにお世話になるのも、もう後2年。いろいろと思い出しながら地車に乗り、町と人々の気持ちを140年もの間支えてくれた地車を、やさしく撫でた。隣に座る保元会長の大きさと、和田さんのやさしさが伝わってきた。ご一緒に乗られて、幸せだった。
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