市会議員の仕事は、まず、市長が皆様から預かった税金をいかに有効に、公平に、正しく、現在や将来のために使用したり貯めたりするか。また、国・県・近隣の都市と良い関係を保っているか等をチェックする。さらに、市民の皆様から多くの要望をうかがって、市に提案し、実現する為に当局と相談する、の三点である。
これは大切なことであり、苦労するところでもある。私の長い経験では、3割は成功。これでも、良い成績の方だそうだ。
そんな提案・実現の一つに、先ごろ市政報告にも掲載した、45系統(魚崎西町2丁目付近)と31系統(JR甲南山手)の新設と終発延長がある。交通局の地道な努力と、住民の皆様のご要望があって実現したものだ。市民の方よりお礼の電話を頂いたり、市政報告から安井の名前を消して、時刻表とルートを町の掲示板に貼りだして下さった町もあった。それでいい … 私は、嬉しかった。
勿論、反対の方もいらっしゃる。しかし私は、市民の人口構成の高齢化のために路線を備えたいと常々願っていたし、将来45系統は、酒蔵巡りバスに発展すればいいとも思っている。
ところで、今回のバス路線新設で共に苦労した、北区の1期生、植中雅子議員には感動した。
植中議員は、三宮から神戸北町に行く路線に一部、松が枝町を経由する路線を64系統として誕生させる為に苦労された。64系統も、45系統の酒蔵巡り同様の観光路線として、神社仏閣めぐりに適したコースである。共に、観光と地元の文化産業に繋がって行くよう、皆で祈っているのだが、植中議員は、4月1日にその始発に乗ったというのだ。
私と植中議員と、交通局の職員さんとで将来を思って、ささやかながらコーヒーとケーキをいただきながら話をしている時のことだ。植中議員は私に、
「安井議員、この路線は私の主人がつくりたかった路線でした。それが出来たのです!」と喜んで語ってくれた。私は、その初々しさに胸を打たれたのだ。
私には、45系統の4月1日の一番車に一般人として乗る発想はなかったと、反省。改めて「初心忘るべからず」を思い起こさせてくれたのだった。